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デアデビル シーズン1のRISAのレビュー・感想・評価

デアデビル シーズン1(2015年製作のドラマ)
4.5
ー ヒルズキッチンの悪魔かヒーローか。

ヒルズキッチンという街で生まれ育ち、
幼い頃に視力を失った彼が街の平和のために
2足のわらじを履いて戦っていく訳だけど、、
すごくよかった!!!

そもそも障害をもちながら悪と戦うヒーロー
ってかなりクールだなと。
(フォークアイのエコー、
ザ・コンサルタントのベンもそうよね!)
障害が弱者として見られがちな世の中で、
障害すら味方につけて、
ヒーローとして強くたくましく戦う勇姿は
ただただ無敵なヒーロー像よりも
愛着が湧いてしまうよな〜なんて。

それに何より本作で魅力的だったのは
“ウィルソン・フィスク”という存在。
とにかく彼の存在が本作では大きくて。

表面的にみたら彼はヴィランという
位置づけになるんだろうけど、、違う。
本作の8話が私にとっては衝撃的すぎて、
正義と悪、ヒーローとヴィランの概念が
ひっくり返されたような強い印象でした。

つらい過去と痛みも持ち、
孤独に恨みを抱え続けている訳ではなくて
守るべき愛する人がいる。
ヒーローや私たちと同じように。

病室で「祈りの仕方を知らない」
といった彼は強くも弱く感じたし、
母の存在に触れたとき感情的になった彼は
子供のようにも感じた。

“街を救い、守りたい”
マットもフィスクも目的は同じなのに、
そこに至るまでのアプローチが違うが故に
正義と悪のように対立してしまう。
サノスにも通ずるところだけど、
“ヴィラン(悪)なりの真面目な正義”
っていうのがあるんだよね。
その正義を平和的に叶えられれば良いけど
時として、力ずくで間違ったやり方で
真っ直ぐに突き進んでしまう姿に
人は悪を見てしまう。

でもマーベルヒーローだって、
世界を守るために街を犠牲にしたこともあるし
平和の為の犠牲も理解はしているつもりだけど
その犠牲のボーダーラインって曖昧だなって。

正直、本作がフィスクの物語で始まったら
ヴィランは間違いなくマークになるだろうし、
(デアデビルって名前もヴィランぽいよね笑)
最近じゃ正義と悪の境界もとても曖昧だなと。

ただ、神父さんがマークに話した
「人の残虐さを、己の肯定にする」
という台詞のとおり、
正義や救うということこ重みと責任を
どんなときも認識しつづけられる存在が
正義のヒーローであって、
突発的になったり、自分を見失って
人を傷つけてしまうような存在は、
正義のヒーローではないと。

今後も展開されていくであろう、
ディフェンダーズのキャラクターと物語、
そしてそのヴィランにも期待したいな〜
RISA

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