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マーベル/ジェシカ・ジョーンズ シーズン2のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.8
休業中だった探偵業を「ザ・ディフェンダーズ」で再開させ、「ジェシカ・ジョーンズ・シーズン2」では探偵業に専念している元スーパーヒーローの探偵ジェシカ・ジョーンズ(クリステン・リッター)。
キルグレイブを殺したことやスーパーパワーが周知されて、仕事にも支障をきたしている。
ロクな客がこないエイリアス探偵事務所。「超高速で動けるから命を狙われている」と話すウィザーという変人っぽい男。
ジェシカも助手のマルコムも信じず話半分で聞いていたが、実際にウィザーが謎の能力者により不審な事故死をすることで自身の過去の調査を始める。
そこに、自身のラジオ番組の視聴率を上げるためにトリッシュが首を突っ込んだことから、厄介な事態に発展していく。
ドラマ「ジェシカ・ジョーンズ」シーズン2。
今回は、ジェシカ・ジョーンズがスーパーパワーを身につけたきっかけとなる手術を受けた医療施設IGHを調査する中で、ジェシカ・ジョーンズが自らの過去の秘密に踏み込んでいく。
謎の能力者の正体が、ジェシカの分身のような肉親のような存在で、シーズン1でキルグレイブを殺害し自身の「スーパーパワーを人を救うために使う」自身のアイデンティティに生じた迷いと向き合い、謎の能力者を救うことで自身の失われた過去とアイデンティティを取り戻すために警察すら敵に回すジェシカ・ジョーンズ。
スーパーパワーを持つジェシカに憧れ、ジェシカのようにスーパーヒーローのように活躍するために、元恋人ウィルソンが持っていたパワー増強剤を乱用し常軌を逸していくトリッシュ。
同僚から法律事務所を追い出されそうになり、筋萎縮性側索硬化症に蝕まれながら同僚と戦うホガース。
正義を求め、大事な人を守るために「正義と悪」「法律と無法」の境界線を行ったり来たりしながら戦う3人のヒロインの葛藤や生きざまは、まさにフィルムノワール的なヒューマンドラマで、ジェシカ・ジョーンズとトリッシュが謎の医療施設IGHの秘密を探りながら謎の能力者と戦うサスペンスミステリーと組合わさり、前シリーズより惹き付けられる。
ただクライマックスのオチは、マーベルドラマではかなりほろ苦い。
クリステン・リッター演じるジェシカ・ジョーンズは前作のツンデレに加え親友トリッシュや母やシングルファーザーの偽造屋に対する不器用な優しさにナイーブな内面が見えて魅力が増し、二組の母子の愛憎関係を絡めた描写に、女性目線の新たなアメコミドラマを見て新鮮味を感じるシーズン2。
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