なおき

マーベル/ジェシカ・ジョーンズ シーズン1のなおきのレビュー・感想・評価

3.5
『デアデビル』に続いて、製作されたnetflixのマーベルドラマシリーズ。
次作の『ルーク・ケイジ』も登場して、後のヒーロー集団劇となる『ディフェンダーズ』の前フリもきちんと欠かさない。


とはいえ、このドラマ、他の『デアデビル』や『ルーク・ケイジ』、『アイアフィスト』とはまるで異なる。
主人公はやさぐれた女性探偵で、サイコサスペンス寄りなので、悪人を殴って解決する爽快さはまるでなし。
サイコパスなやべー奴をじっくり追い詰めて、隙をみて仕掛ける手筈なのだ。
その上、このドラマ、メンヘラ気味な主人公視点で、サイコパスなやべー奴によっては、街が闇に染まるので、考えようによっちゃ、『デアデビル』よりはダークだ。
なので、ヤミノテみたいな茶番は一切ありません。


そんな作品なので、サイコパスな悪人キルグレイブの絶大なる存在感&能力が半端なく、人を意のままに操る能力を駆使して、大勢の人間を兵隊にしたり、自殺させたり、拷問させたり、合法的な婦女暴行したり、見るからに操作系なこの男、鬼畜の所業を平然と行う。
早い話、『MONSTERZ』の藤原竜也のようなものなのだけど、その容赦なき悪役ぶりには、こちらのほうに軍配が上がる。


まあ、あまりにやべー奴なので、ドラマ自体がこの男に引っ張られてる面もあって、セックス&バイオレンスな作風もそうだけど、登場人物であるジェシカやルークよりもこちらのほう魅力が引っ張られてるため、キルグレイブが出て来ないと地味になる。
ジェシカ自体がやさぐれてるので、いまいち感情移入できないこともあって、キルグレイブが姿を現さない序盤は正直退屈なのだ。
そのぶん、キルグレイブが登場してからは、面白くなるのだけど。


主演は、クリステン・リッター。
どっかで見たことあるなあと思っていたら、『ブレイキング・バッド』シーズン2に登場する麻薬女だった。
あっちでも、ジェシー・ピンクマンと一緒にやさぐれていたけど、こっちのほうがやさぐれ感がありますね。
なおき

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