つめけん

仮面ライダー電王のつめけんのレビュー・感想・評価

仮面ライダー電王(2007年製作のドラマ)
3.6
「人の記憶こそが、時間なんだ」

ウラタロスが好き。自分が直情人間だから、のらりくらりと人を手玉に取る感じのキャラ好きなんですよね。手玉に取る説得力ある描写がきちんとされてる場合に限りますが…。そういう意味でウラタロスは「口が上手い」という一点に異常に長けていることが説得力になってて良い。cv遊佐浩二なのも説得力を増してる。
ライダーの中でもロッドフォームが好き。見た目がライダー然としててかっこいいし、必殺技がキックなのも良い。

どう考えても過大評価されている作品。そりゃ面白くないことはないけど1番人気なのは頷けないというか、既に人気があるから人気に拍車がかかる、バンドワゴン効果を体現した作品だと思う。

毎回毎回ゲストキャラのお悩みを解決するパートがあるんだけど、これが本当に心からどうでも良い。つまんなさすぎる。ウルトラマンの横軸を見習え。でもこの悪しき方式は後のライダーにも引き継がれる。

仮面ライダー可哀想な人ランキング第1位は桜井侑斗だと思う。次点で葦原涼。あまりにもロンリー仮面ライダーすぎる。死ぬより辛いような思いをずっとし続ける人生。未来の桜井が一言も喋らずに黙々とひとりで戦い抜いて消えていった回の悲壮感は凄かった。

桜井と姉さんの話、「人の記憶こそが時間」ってところが電王の本質で、最も盛り上がるところなんだけど、話の内容がマジでわかりづらい。しっかり複雑な激重SFなのに、かなり駆け足で描かれてた印象。折角面白い設定なんだからもっと時間割いて丁寧にやって欲しかった。

ライダーがかなり強く設定されてる。最初から最後まで通常フォームがしっかり活躍する。強化フォームは二つあるけど、どっちが強いという話ではなく、それぞれ用途が違うという珍しい用意のされ方をしている。
つめけん

つめけん