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デューン/砂の惑星のZinFuzisimaのレビュー・感想・評価

デューン/砂の惑星(2000年製作のドラマ)
3.4
「DUNE砂の惑星」

2000年放送のミニドラマシリーズであり、フランク・ハーバート原作の大河SF小説「DUNE」シリーズをベースとしている。

そもそもDUNEの映像化企画はアレハンドロ・ホドロフスキーというチリ人のカルト映画監督がフランスの映画組合と立ち上げ、クリス・フォス、HRギーガー、ジャン・ジロー・メビウス、ダン・オバノン、サルバドール・ダリ、ミック・ジャガー、バンド・マグマなど後に大物クリエイター、その道のレジェンドとなる人々が参加して、スター・ウォーズ以前に10時間から20時間の、映画の枠を超えた映像体験を作る予定であった。

しかし企画は頓挫。版権はハリウッドに渡ってしまい、映画のために作られた巨大な絵コンテ、イラストの本だけが残った。

その後、幾度かの企画が浮上しては消え、ついにデヴィット・リンチ監督によるDUNEが公開された。しかしその独特の映像センス、総集編のような作りに、当時は大失敗とされていた。後にリンチ監督は6時間の予定で製作していた物を、制作会社が無理やり編集した結果、このような作品になり、これ以降、リンチ監督は原作ありきの映画を製作しなくなっている。

その後、テレビ版として未使用だった映像を加えたテレビ版3時間バージョンを会社が製作。リンチ監督は自分の許可なく勝手に製作されたテレビバージョンに怒り、クレジットを断ったという。

その後、映画の再企画が幾度かあったらしいのだが、本作にそれはつながっていく。

物語の流れとしては映画版とほぼ同じであり、当時、実現できなかった特撮シーンも技術の発達から成功し、映画版を補完する形で観るのが非常にいいかもしれない。

ホドロフスキーのDUNE、映画DUNE、テレビバージョンDUNE、本作という順番で観ると、多方面から話が観えてくるので、この世界観がつかみやすいと思う。

映画版よりも本作は正直、面白い。配役は少し違和感があり、映画のインパクトが欠けているものの、本作は入りやすい映像、物語になっている。
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