こり

白夜行のこりのネタバレレビュー・内容・結末

白夜行(2006年製作のドラマ)
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このレビューはネタバレを含みます

尽くす人より尽くされる人の方が辛いっていうセリフがこのドラマの全てを物語っているように感じた。雪穂が最後、警察に自分の都合の良いように嘘を重ねるシーン、あれも考慮して全部亮司の望みだったのではないかと思ったけど、その後のことを考えると果たして雪穂は幸せだったのかって考えさせられるところに、このドラマの奥深さと闇に溺れた人間にしか分からない心情が描かれているように感じた。たった一つの事件、たった1人の人間のために罪を重ねる亮司、側から見たら不幸で哀れな人間だけど、それでも彼は生きがいを持って幸せだったのかな。 

次々と亮司と雪穂の作戦に引っかかる登場人物には、ターゲットの登場人物の生きる明るい世界と亮司と雪穂がいかに闇の世界の対比を感じた。明るい世界に生きているから人を疑う事もなく、正直に生きているのだなと思うと、2人の闇の世界がより色濃く映し出され、「2人で昼間を歩きたい」っていうセリフがより重く聞こえた。
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