西田千夏

1リットルの涙の西田千夏のレビュー・感想・評価

1リットルの涙(2005年製作のドラマ)
5.0
エリカちゃん、大いに泣かせていただきました。
これでもかってくらいに泣かせていただきました。

エリカちゃんを好きになったキッカケの作品でもあり、
人生で初めて見た日本のドラマでもあるので思い出が詰まってます。

私も学生時代、亜也(エリカ)ちゃんの
人生を辿りたくて学級委員やバスケ部所属してました。

入学最初の数ヶ月は、2つ結びにして、
バスで通学もして、数ヶ月経ったら髪も切り落として、CONVERSEのリストバンドもめちゃくちゃ探し回った。

図書館や書店に行って最初に絶対探すのは、
欲しかった目的の本の次に1リットルの涙。
図書館で1リットルの涙を見付けると貸出カードを見る。
大体が数年前に借りられて以来ってものが多くて、
木藤亜也ちゃん(実質的には亜也ちゃんの母)の記録を
まだ数人の人しか知らないのかと思うと広めたくなります。

毎日レベルで見ていて、3話の43分辺りは特に
心を動かされた台詞と場面だった。
結構見てるので、割と台詞や動きをインプットしてます。
↑自分の特技というか自己PRです。笑

映画も見たけど、ドラマもかなり心に響くものがあった。

脊髄小脳変性症という聞き馴染みの薄い病人を演じるにあたって、1話から最終回にかけて見てくと、
徐々に痩せてってるし、当時のエリカちゃん、
まだ若いのに相当役作りをしたんだな〜って思うと、
本当に尊敬します。
そして、1リットルの涙を思い出しながら書くと
エリカちゃんの役作りの感動と共に涙が出てくる。

麻生くんの過去も中々辛いものだけど、また更に、
亜也ちゃんの存在を失くしたのも辛いだろうな。

『正直に言います。麻生くんと居ると辛いです。
あんなこともしたい、こんなこともしたい、
もし健康だったら出来るのにと思ってしまうんです。
もちろん、麻生くんのせいじゃありません。
でも、羨ましくて、情けなくて、どうしても今の自分が
惨めになってしまうんです。
何も返せないでごめんなさい。もう、会えません。』
と言って返したお揃いのストラップ。

最終回の最後、病室一杯に響く「亜也」と叫ぶ声が、
聞いててこっちも心が痛くなりました。

Only Humanと流れる亜也ちゃんの写真が良かった!
映画版で主演を務めた大西麻恵ちゃんも、
ドラマ版でも出演し、何かすごいコラボを見た気がした。

再放送は難しいかもしれないけど、
映画版やドイツのリメイク版があるので、
何かの機会ですごく放送して欲しい!

私が1番心を突き動かされた台詞紹介させて下さい🙇‍♂️

『私の病気は治りません。治療法がないみたいです。
いつか、歩くことも、立つことも、話すことも出来なくなるとお医者さんに言われました。
この1年で当たり前に出来ていた事が1つ1つ出来なくなりました。
夢の中では友達と喋りながら歩いたり、
バスケをしながら思い切り走ったり出来るのに、
目が覚めると、もう自由には動かない体があるんです。
毎日が変わってしまいました。
転ばないために、どう歩いたら良いのか。
どうすれば、お弁当を早く食べられるのか。
どうすれば、人の視線を気にしないでいいのか。
1つ1つ頭の中で考えなきゃ生きていけません。
高校に行って、大学に行って、仕事をして、そんな風に
思い描いていた未来が0になっちゃいました。
生きていく道が見付からなくて、
小さな希望の光も見えなくて、病気になったせいで、
私の人生は壊れてしまったって何度も思いました。
でも、悲しいけどこれが現実です。
どんなに泣いても病気からは逃げられないし、
過去に戻りたくても時間は戻せないし。
だったら、今の自分を好きになってあげなくちゃって思いました。
だって、この体になってから初めて気付いたことが
沢山あるから。
そばに居てくれるだけで家族って有難いんだなとか
さり気なく支えてくれる友達の手がすごく温かかったりとか、健康なことがそれだけですごく幸せなことだとか
病気になったからって失うばっかじゃありませんでした。この体の私が、私だって障がいと言う重荷を
背負っている私が、今の私なんだって胸を張って生きていこうと思いました。
だから、養護学校に行くことは自分で決めました。
皆とは生きる場所は違うけど、これからは自分で選んだ
道の中に1歩1歩光を見付けたいから。
そう言えるようになるまでに、私には少なくとも
1リットルの涙が必要でした。』









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