このレビューはネタバレを含みます
運命のカードを引け!
どうやら現実でも
ジョーカーを引いて
しまったらしい…(T_T)
だが彼は…ダイヤのクイーンを
現実でも引いた!
「仮面ライダー剣」
ターンアップ!
トランプのカードを模した敵怪人アンデッドの能力を自らの力とし、変身するそのギミックは非常に興味深い。そもそもバッタ男が転じて正義のヒーローとなる仮面ライダーのシステムに準じている。(敵の力を利用したダークヒーローである点)またコレクター的なアイテムとしての先駆けでもあり、それによる強化変身も楽しみであった。アブソーバーによるクイーン、キングフォームのデザインカッコ良さも○。
また韮沢靖がデザインしたアンデッドのパンクな姿も印象深い。更に各怪人に世界を統一し、種族繁栄をさせ、地球の覇者とさせるあたりの設定もセンスを感じ、各アンデッドのキャラに繁栄されており、ストーリーを充実させて行った。
その中でも、ジョーカーの存在は異質であり、物語を大きく左右し、圧巻のラストをもたらした。このライダーの幕引きはある意味昭和ライダーの悪を倒しても、その改造された体が戻る訳ではなく、世界に身を任せ、ただ一人去っていくダークヒーローとしての悲しみを正に描いていた。
そうこれは555を超える作品だったはずだった…。だが…
演者が致命的だった。
下手なのだ。演技をしたものでなくても分かるレベル。新人を当てるライダーシリーズでも飛び抜けていた。滑舌が悪く、何を言っているのかわからない、新しい言葉だ!とネットが湧いてしまった(T_T)私はそこ迄とは思わなかったが…。また過去の素行が良くなかった。子どもたちに言えるレベルではないスキャンダルが飛び出した…。
そしてストーリー面でも成長を描くため、過度にメンタルが弱く見える演出がなされたため、アクションでは強いモノの演者を弱く見せた…。後半には強く、自らを超える見事な演出がなされているのだが、脱落者を出した後では遅すぎた…。
それ故、人気は555に及ばず、演者は苦難の道のりを行かねばならなかった…。主人公は屈指のラストを見せたものの、私生活で更成る不運に見舞われ、ファンの悲しみを募らせた…。
だが副主人公は後のシリーズで敵大幹部となり、現在は射止めたダイヤのクイーンにより、ヤバいキャラが露見しタレントとしては成功し始めている…。それはそれで幸せなことだ。クイーンは可愛いし(笑)
私はこの作品、大好きだ。頑張れブレイド。人生に負けるな。君もライダー役者の輝ける一人なのだから…。