マツタヤ

HANNIBAL/ハンニバル2のマツタヤのレビュー・感想・評価

HANNIBAL/ハンニバル2(2015年製作のドラマ)
4.5
そもそも羊たちの沈黙ってあのポスターがいいよね。女の人の口に蛾がとまってるやつ。公開当時、子供だったけどあれが町中に並べられて何枚も貼られてたのはほんと異常な景色だった。当時子供だったからそう映画館に行くことも多くなかったけど、あのポスターを見て映画ってなんか別世界につれてってくれるような不気味な雰囲気がビシビシと伝わってきてた。

このドラマも全然ちがう世界につれてってくれる、映画ハンニバルとも違う変な世界。映画じゃないからあの映画館という特有の空間での没入感は無いかもしれないけど、ドラマっていう見る行為を反復して繰り返すことで徐々に入り込む世界みたいな。

そりゃ映画ですでにストーリーは明らかになってるし、レクターはどうせ捕まるんでしょ?とかなんか殺し合いしてるけど主人公は死なないんでしょ?とかってあらすじバレしてる妙な感覚はあるかもしれないけど、これはまったくの別物です!
もしかしたらレクター死ぬかもしれないし逆にグレアムだって生き残るとは限らない、いっそのことクラリススターリングなんていなかったことになるかもしれない歴史改変の事件現場にいあわせる感じの興奮がじわじわと伝わってくる。

そうそうドラマを見るときにひそかに気になっちゃうのが各話の監督。お、この回はこんな人とか大体、最終話とか力いれたがると製作総指揮者本人(デヴィッド・スレイド)が降臨したりで始まる時のクレジット見ると今日は神回になるかもしれんとか一人盛り上がってアヤしすぎる。そん中で個人的にツボだったのがキューブの監督ヴィンチェンゾ・ナタリ。ハンニバルがどうキューブ色のサスペンスに染まるのか、ドラマの1話1話をやるだけだからリメイクって大それた話じゃないんだけど、どっちかというと楽曲をアレンジ、リミックスするような感じに近くて楽しめる、、、かも。曲でいったら全編の音楽担当してるブライアンレイツェルなんて、昔とある映画が好きすぎて勝手に自分で考えた存在しない続編をサントラとしてアルバムだしちゃうバカなんだけどこれまた大好きすぎる。
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