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私立探偵 濱マイクのMelkoのレビュー・感想・評価

私立探偵 濱マイク(2002年製作のドラマ)
4.2
「俺は私立探偵、濱マイク。本名だ。困った時は、いつでも来なよ」

毎日コツコツ見続けたドラマシリーズ!
完走〜っ!

リアルタイム時は小学生だった私。
いつだったか、名探偵コナンのスペシャルゲストとして濱マイクが登場し、ドラマ本編を知らなかった私の感想は、「誰だろ、このルパンに似たカッコつけたオジサンは…」
大人になりこのドラマがいかに伝説的でオシャレかを知ったものの、レンタルの機会もなく。何年も過ぎ、遂に今年!アマプラ見放題に降臨!なんとDVDには入ってない?YOUの次回予告付き!
見るしかないでしょう。

単独の映画3本から派生した、私立探偵濱マイクのドラマ版、16mmフィルムで撮られた、こだわりのシリーズ。
今は無き、横浜日劇の屋上に探偵事務所を構えるマイク。仲間たちとワチャワチャしながらも、日夜依頼人からの仕事に汗・涙、時には血を流しながら奮闘する日々。

20年前の作品、みんな若い!!
あの頃の日本って確かにこうだったよなー、な時代を感じる。ファッション、ケータイ…
それが今だと逆に味に感じる。

EGO-WRAPPIN'が軽快にかかるOP
毎話違う色で映されるタイトル
12話全て、違う監督によって撮られているので、毎回さながら違う主人公のドラマを見ているかのような錯覚を味わう。

私が好きだったのは、

エピソード2「歌姫」
UAが依頼人
ブランキーの中村達也に憂歌団の木村さん…!
歌のために人を殺す
摩訶不思議な迷路に謎解き からの突然の幕引き あぁズルい
今まで全く興味なかったけど、アカペラであれだけの表現力、UAすごい

エピソード10「1分間700円」
不思議な美形 浅野忠信の魅力と狂気がハンパない。顔がいちいちキマってる
そんな浅野演じる殺し屋vs マイクの構図は、緊張感もハンパない
シリーズ中1番独特の雰囲気が流れていた。
ヨーロッパ映画みたいな作品。

最終話「ビターズ・エンド」
とにかくSIONの存在感と、エッジの効いた音楽。これも、映画!って感じの作品。
アメリカンニューシネマっぽいかな?
人懐っこさと狂気と凶暴さ。でもなんか憎めない隣の兄ちゃん感。
文字通りのビターなエンド…
あかね(マイクの妹)の涙と叫び
でもなんだろう、すごく爽やかで。。
灰は風に乗って飛んでいく、自由になって。いや見事な最後でした

ラストが美しい4話目「サクラサクヒ」
不気味すぎる6話目「名前のない森」
も良かったなぁ。謎すぎるこの6話目が最初に撮られたってことも興味深い。

各話の撮影順はバラバラで、マイクや周囲の人々に関する説明は少なめにスイスイ展開していくので、ちょっと置いてかれそうになりながらも、毎話お話のテイストが違うのもあって、毎回新鮮な気持ちで見れた。

キャストはレギュラー・ゲスト共に味があって安心して見れる面々。
中村達也を始めとしたミュージシャンが多数出てるのも個人的に嬉しい。

テイストが好みと合わない監督もいたりして、展開や演出が好みじゃない、ストーリーが謎すぎてわからない回もあったけど、何度も見たい、大切にしたいエピソードにも出会えた。気に入った回は見直そうかな。
見落とした部分とか、装飾とか雰囲気や表情、また見たいもんね。
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