Ash国立ホラー大学院卒論執筆

ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン 1のAsh国立ホラー大学院卒論執筆のレビュー・感想・評価

4.5
【汚職政治家ここに極まれり】

早口で止めどなく出てくる馴染みのない固有名詞に人物名。字幕が追いつかず幾度も一旦停止をするという『ゲームオブスローンズ』的状況に陥ってしまう。さらにNetflix製作なので、地上波では放送できないようなエロを見せてくれる。幾つかの意味でGOT感の強いドラマだ。
ネット配信で初公開されたドラマシリーズとして史上初めてエミー賞・ゴールデングローブ賞を同時受賞し、現在もエミー賞ノミネート常連ということで実力も折り紙つき。

主人公のフランシス・J・アンダーウッド下院院内幹事様の仕事ぶりが凄まじい。人身掌握・問題解決能力が高すぎる。優れた状況把握能力を持ってして瞬時に的確な判断をするアクション映画のヒットマンや、窮地において上手く抜け穴を見つけ出すサスペンス映画の主人公達は沢山見てきたが、これを政治闘争で表現するのは新鮮に感じる。

デヴィット・フィンチャーにケビン・スペイシー、ロビン・ライトと海外ドラマでは珍しく名監督・名俳優揃い。
今作は登録者数8100万人を誇るNetflix独自の膨大な統計データを元に「絶対に売れる」という確信の元製作が始まったらしい。登場人物はエリートだらけだが、この作品そのものもまた筋金入りのエリートだ。


「政治は血を流さない戦争であり、戦争は血を流す政治だ」
-毛沢東