デパルマ

ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン 1のデパルマのレビュー・感想・評価

3.5
冷酷非道でモラルのかけらもない政治家の成り上がり。徹底的な根回し、事実の捏造、心にもない感動的なスピーチ、メディア戦略、悪辣な手段で絶体絶命のピンチを乗り越える痛快さがある。故・石塚運昇の朗誦演技がシェイクスピア風の台詞劇にマッチしているが、どうも翻訳が小慣れてなくて聞きづらい。リップシンクを合わせるための倒置法や機械翻訳のように味のない直訳がノイズ。後半戦、ケヴィン・スペイシーはコリー・ストールを悪質な罠にかけるが、彼が自制していれば何事も起きなかった訳で、そこの使えない奴判断をするあたりが巧妙。ある種フェアだし彼が罠にかかることはこれまでの言動からも明らかだった。どこまでも賢くて恐ろしい奴だ。
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