ぐりこ

夫のちんぽが入らないのぐりこのレビュー・感想・評価

夫のちんぽが入らない(2019年製作のドラマ)
4.0
風俗のお店に入っていく研一をみて
「ありがとうございます。夫をどうぞよろしくお願いします」
って久美子がつぶやくとこ、、、胸に刺さった。


基本的にずっと重く苦しい作品、リアルだ…と思ったら元がエッセイ。

大学へ通うボロアパートで出会った久美子と研一は、ほどなく付き合い始める。セックスだけはうまくいかないふたりだったが、愛を深め結婚しささやかながら幸せな暮らしを始める。

しかし、ちんぽが入らないことについて解決を諦めたところからふたりはおかしくなっていく。風俗に通いつめる研一、それを黙認してネットで男を漁る久美子。それでも、お互いを気遣い、本音を隠して、笑顔を貼り付けて、家庭を維持し続ける。
「セックスは愛じゃない」、ぎりぎりまで悩み抜いた末にふたりなりのセックス観を見つけたとき、ふたりなりの夫婦像にたどり着く。


著者こだまのエッセイ→大幅加筆修正で小説→ドラマ化、どこまでエッセイでどこから脚色なのかは知らないけど、とにかく凄まじい本を書いたもんだ。センセーショナルな作品。
セックスとは?愛とは?夫婦とは?…考えずにはいられない。

加えて、石橋菜津美の静かなる体当たり演技が見事だった。
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