Ayakashd

ブレイキング・バッド SEASON 3のAyakashdのレビュー・感想・評価

4.3
おおおおおおーーーーー…まじでか…いやしかし…シーズンを追うごとにどんどんダークに、どんどん面白くなるな…ウォルターが過激化するのがもちろん主となるプロットなのだろうけど、やっぱりジェシーだなーーー!!衝動的なくせに臆病なただのチンピラにしか見えなかったs1から、彼の善良さ、彼の繊細さ、危うさ、いつも認められなくて傷ついてきた彼の心、愛を必要とする彼の心が見えてたまらなくなったs2。そしてs3では、傷ついて弱り切った彼の再起に合わせて、彼の野心や狡さや悪い衝動が見えてくる。思ってたよりずっと複雑なキャラクターでどんどん愛が湧く。どうかジェシー、もうこれ以上傷つかないで。と願ってしまうけど、まあ彼も歩くトラブルみたいなもんだからねー…
しかしハンクにぶん殴られた後のシーンはもうずっと辛かったな。なんで、ハンクもウォルトも、自分の弱さや恐れを認められない、毒になるマスキュリニティをジェシーにぶつけるんだろう。自分が男らしくいられない不安でジェシーを傷つけるんだろう。ほんとキレそうになった。
その後のハンクは同情に値する行動をとるし、同情どころか悲しくなる事件に巻き込まれるから、怒りもおさまったけど。ウォルターはずっとジェシーを利用して搾取して傷つけ続けてることに、あの病院でジェシーが”I’m done with you.”って泣くシーンでやっと気づいたかな。そこからの、ラストエピソードの”Run.”は震えたわ。
この二人の、望みもしない一連托生ぶりには、鳥肌が立つぜ。
それに、スカイラーをどんどん好きになる。オザークのウェンディもそうだけど、女の方が悪に適応したりする。これは常日頃思ってるけど、場面によっては女の方が、ビジネスをビジネスと割り切れるところあるんだよね。仕事の成果と自分の承認が、男ほど結びついてないからだと思ってる。わたしはわたしのまま、仕事は仕事。っていう。迷わず自分、または自分の子供を守る方を取れたりする。そういう意味で番狂わせなキャラクター。
すべてのキャラクターの存在、性格と行動が、あまりにも緻密に重なり合ってストーリーを推し進めていて、ほんとーに素晴らしい。これはまた社会生活中断しそうだわ。ふー。
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