ゼロ

ブレイキング・バッド SEASON 4のゼロのレビュー・感想・評価

4.8
皇帝は二人いらない。

内容の濃いシーズンとなりました。1話目「ガスの怒り」にて、ガスの冷徹さを魅せられたウォルターとジェーシ。生きるためにはメスの製造を続けるしかないと認識させられたわけですが、この状態でもガスは先を見ていた。

グスタボ・"ガス"・フリングは、マフィアのボスです。今シーズンで、過去からの復讐であったり、人となりが判明します。彼は、感情的に判断するのではなく、理論的に、仕組みを作って、行動しています。ウォルターやジェーシにはない、最高の悪役です。

ガスがジェーシを手駒にしようとしていますが、ウォルターも余計なことをしなければ生きることはできた。ウォルターとジェーシの絆は、父と息子と呼べるような愛情に満ち溢れています。

今シーズンで、ウォルターは、家族のためにメス製造をしていたという言葉が、誰が観ても嘘になることを犯します。資金洗浄のために、スカイラーを巻き込みますし、要らないものがあれば排除しようと働きかけます。

人相もどんどんと悪くなり、正に皇帝と呼べるような地位まで突き抜けていきます。悪として成長している姿を見てるのが、今シーズンの魅力であります。

彼の暴走を止める人がいなくなり、彼は何を手に入れ、何を失うのか。目を離すことができないドラマです。
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