misa

ブレイキング・バッド SEASON 5のmisaのレビュー・感想・評価

5.0
全てのシーズン通しこんなに面白い、素晴らしい海外ドラマはもうないと思う。
特にこのシーズン5は某アメリカの批評サイトで100点満点中99点を叩き出してギネス記録を持ち、麻薬というヘビーなテーマに対して様々な賞を取っている。

物語の概要は平凡な化学教師の主人公ウォルターが突然肺がん宣告を受け、家族に大量の遺産を残すため、メスの製造を始める。まさに題名通りブレイキングバッド (道を外れる)である。こういうブレイキングバッド な作品とか内容って人々の心に刺さりやすいのかな、、、今ネットフリックスに出てる全裸監督も観たことはないが、いわゆるブレイキングバッド であると思うし。。。

話を戻して、
シーズン1では弱々しいおっさんがシーズンを増すごとに麻薬王として強さを持ち、自信を持つ様はとてもかっこいい。と同時にそこら辺にある麻薬系の映画やドラマと違いウォルターは自分で稼いだ多額のお金を全く使わず家族に全て残している。ドラマ内で殺人も犯し、時には悪魔の彼が憎むに憎みきれないのはそういう信念を持っているからだ。

また相棒のアーロンポール演じるジェシーピンクマンも魅力的。ウォルターは相棒であり、時間を重ねるごとに親子のようにるが、ウォルターもジェシーを裏切るシーンがある。2人の関係はしかしながら魅力的である。

またウォルターの嫁の姉の旦那さん、ハンクは家族ぐるみで仲が良いが彼は麻薬取締警官、通称DEAである。敵同士がこんなに近くにいる、そのハラハラドキドキ感もたまらない。ハンクがウォルターがずっと追っていた麻薬王の張本人である気づいた時の、お前は誰だ?というセリフには鳥肌がたった。

また今まで見てきた海外ドラマと一線を画しているのが様々なところ、特に意味のないと思った場面も後に伏線として出てきたり、例えばドラマの中でとても意味のある回はブレイキングバッド のテーマカラーである緑の洋服を登場人物たちは身につけている。シーズン5は全ての伏線を回収しまさに、有終の美を飾った。

このドラマで一番好きなのは個性的な脇役たち。主人公もさることながら、敵対する麻薬王ガスフリング、弁護士のソウルグッドマン、殺し屋のマイク、サイコパスな殺し屋トッド、奥さんのスカイラー、名前を忘れてしまったが病気のせいで一言も喋れないが表情だけで演技したおじさんもいた。そしてそこに登場する人物、主人公も含め彼らはほとんど無名の役者である。日本の映画やドラマと異なり有名なキャストを使うことで脚本を誤魔化すことはせず、脚本と演者の演技そのもので全米大ヒットを起こしたのである。

最後にこんなにシーズンを重ねるごとに面白く、そして考察したくなり色んな批評サイトを見て考えたドラマは初めてだ。映像の綺麗さ、演技、脚本、音楽、ラストのオチに至るまで抜け目なく素晴らしいと思うし、一番好きな作品であり伝説と評されるだけある。
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