サンタフェ

イエローストーン シーズン1のサンタフェのレビュー・感想・評価

イエローストーン シーズン1(2018年製作のドラマ)
4.3
無法すぎる。

ずっと観たかったシリーズでした。印象としてはサクセッションとナルコスを足して2で割った感じ。面白い!

勝手に西部劇だと思ってたのですが、思いの外めちゃくちゃ舞台が現代で驚きました。しかし、現代舞台で白人とネイティブアメリカンを戦争させようぜって発想が天才すぎるのでその時点で勝ちです。

創作といえば舞台の治安が悪ければ悪いほど面白いのが常識ですが(?)、イエローストーンは現代が舞台で別に社会全体としてはそんな治安悪くないんですが、そこで閉鎖的なコミュニティを描くことでいかに無法を作るかという点が異常に上手いです。つまりめちゃくちゃ面白い。

同じカウボーイ題材でも近年でいえばパワー・オブ・ザ・ドッグを始めとして”過去を舞台”にトクシックマスキュリニティを強調して「現代にも通じる問題ですね…」仕草するのに対して、本作は”現代を舞台”に同じくトクシックマスキュリニティを描きつつ「白人とネイティブアメリカンを戦わせようぜ」するの、なんか映画とドラマの業界としての元気の差が出てるなとなりました。作品としてのスケールも西部劇が抱えていた問題に対する向き合い方も圧倒的に思い切りがよいです。

が、序盤は本当に異常な面白さを誇っていたのですが、中盤以降やや失速してしまいました…。ベスが個人的にずっと刺さらないキャラクターでイキり描写が寒すぎて出てくる度にウンザリしてしまいました。また、ケイシー周りの奥さんのくだりもあまり抗争に関係がなくいまいちあのエピソードの出口が見えてきませんでした。

それでも本筋の抗争と無法暴力パートはめちゃくちゃ面白いのでシーズン2で抗争が加速することに期待したいと思います!

追記:
それにしてもFilmarksのレビュー数が少なすぎて笑いました。WOWOWってリアルはともかくインターネット世界だとAppleTV+くらいしか観られてないんですかね…?
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