Jun

アナザヘヴン~eclipse~のJunのレビュー・感想・評価

アナザヘヴン~eclipse~(2000年製作のドラマ)
3.5
映画は公開当時にも観ていたけれど、ドラマは今回が初めての鑑賞。アナザヘヴン・コンプレックスと称して多メディアのリンクさせた展開が売りだったように思えるが、映画との繋がりは言うほど強くない。(とは言え、観ていないと??な繋ぎも散見されるけれど)

映画と比較するとコメディタッチな軽いノリが随所に見受けられる。これが面白いと感じる反面、事件を追う真面目な展開の緊張感を阻害している。特に警察の描写は酷く、ここまで無能な存在に描く必要があったのだろうか。容疑者を監視する役目を担った刑事が、何も起こらないだろうと判断して帰ったというのには流石に白けてしまう。

中弛みは感じるが、謎を散りばめた序盤と物語が大きく動く終盤3話程は引き込まれる。事件の規模が映画以上に大きくなったようで小さく纏まってしまった感はあるが、パラレルワールドを示唆したエンディングは嫌いじゃない。

それにしても加藤晴彦は90年代後半から00年代にかけてよく見る俳優だと思ったけれど今はどうしているのだろうか。映画・ドラマを繋ぐ幕田というキャラクターは、作品を支える重要な存在だ。当時はそれほど思わなかったが、癖のない良い役者だと感じた。
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