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昭和元禄落語心中の0i7のレビュー・感想・評価

昭和元禄落語心中(2018年製作のドラマ)
5.0
同じ時間帯の『大恋愛』も最高でしたが、『昭和元禄落語心中』も最高で、私の中で特別心に残るドラマの一つとなりました
『大恋愛』と天秤にかけ泣く泣く本作の鑑賞を一度は諦めたのですが、
諦めきれず1話をNHKオンデマンドで観た後は深夜の再放送を録画して観て、ドラマと並行して原作も読破しました
第14回コンフィデンスアワード・ドラマ賞において主演男優賞は本作の岡田将生さん、助演男優賞も本作の山崎育三郎さん、主演女優賞は『大恋愛』の戸田恵梨香さんと金曜10時枠のドラマは本当にすごいなと思いました
本作は岡田将生さんの代表作であり続けるだろうなと思いました
1話の岡田将生さんの老けメイクとステッキをついて身体を少し傾げ足を引き摺る姿の美しさ、かっこよさに度肝を抜かれ、その妖しさに一瞬で虜になりました
それまで岡田将生さんは『掟上今日子の備忘録』の隠舘厄介役や『オー!ファーザー』の由紀夫役のような振り回される好青年の役かその印象を逆手に取った悪役のイメージが強く、
本作の八代目有楽亭八雲(菊比古)役はイメージを刷新するような振り回す役で魅力的だと思ったのですが、本作のプロデューサーは受け身の芝居ができる俳優として岡田将生さんに白羽の矢を立てたという記事を読んで、見方が変わりました
山崎育三郎さんは個人的にあまり芝居を見たことがなかったのですが助六という破天荒で魅力的な役柄の好演が光っていました
大政絢さんは女優としては少女漫画でヒロインの親友役などを演じているイメージが多かったのですがみよ吉という美しくて色気があって危ういのにどこか品が残るキャラクターが絶妙ではまり役だなと思いました
6話の助六の『芝浜』のワンシーンを10話でもう一度見せるなんて素敵でずるいと思いました
過去にも落語に興味を持ったもののはまらなかったのですが、本作で落語の監修・指導も行った柳家喬太郎師匠が4話で木村屋彦兵衛役として演じた『死神』を見た時に柳家喬太郎師匠の落語を聴きに行かなきゃと思って独演会に行って以来落語に
はまりました
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「ガキじゃねぇんだ、聞き分けろ」(#1 八代目八雲)

「やめてよ、なんで謝るの。もっと怒ってよ」
ー怒るんなら理由がねぇと。別段腹がたつことはないよ(#3菊比古とみよ吉)

「たまにゃ男見せろ」
ー見せてるよ。一世一代の大嘘だ。惚れてるけどアタシは決めたんだ。そんな野郎が追いかけたら酷だ(#3 助六と菊比古)

これがアタシの心底欲した孤独(#4 菊比古)

「殺してくれよ。せいせいすらぁ」(#6 菊比古)

「死んだ者はもう歳を取らねぇんだよなぁ」(#7 八代目八雲)

「お前さんは、過去としっかり向き合わねぇとならねぇ。決別じゃなくて、抱えて生きろ。罪を忘れるな。それが、人間の"業"ってもんさ」(#8 八代目八雲)

「隠し事のねぇ人間なんて色気がねぇ」(#8 与太郎)

「好きとか嫌いとかもうそういうのは置いて来たの」(#9 小夏)

「だめだねぇ。噺家なんてぇのは手前(てめぇ)のことばっかりでさぁ」(#9 八代目八雲)

「未練だねぇ。まだ生きてらぁ」(#9 八代目八雲)

「なぁ坊、お前さんは落語が好きで、人を愛した。そしてよく生き抜いた」(#10 助六)

「「俺が甲斐性がねぇばかりにお前(おめぇ)に辛ぇ思いさせたな。俺が馬鹿だってお前は悪くねぇよ。俺が悪かった。勘弁してくれ」」(#6、#10 助六 『芝浜』)

「みよ吉さんはアタシといる時は大層優しかったよ。あの女(ひと)には人の酸いも甘いも、温もりも冷たさもみんな教わった。魅力的な人だったよ。落語を与えてくれたのは助六さん。あたしの味気ない人生に、色を与えてくれた2人。永遠に手が届かない2人」
ーあたしがいなけりゃ、そんなに苦しまなかった?
「お前さんのおかげで、後悔している暇なんざなかった。子供ってぇのは本当に毎日毎日忙しなくていくら眺めてたって飽きねぇんだ。何て顔してるんだ。そんな目で見ないでおくれ」
ー見捨てないで、育ててくれてありがとう
「あいよ」(#10 八代目八雲と小夏)