メスガキ大学わからせ研究所

仮面ライダークウガのメスガキ大学わからせ研究所のレビュー・感想・評価

仮面ライダークウガ(2000年製作のドラマ)
4.2
本放送リアタイ時には中学生だったか。当時は「クウガかっけぇ〜!」「怪人やべぇ〜!」という感想しかなかったが、全話しっかり見たわけではなく、ところどころ寝坊して歯抜けだったりもした。今回ようやく通しで見ることが叶った。

本作は徹底したリアリティのもと、刑事ドラマの文脈で描かれる新たな仮面ライダーである。凶悪な殺人を繰り返す怪人たちを警察力で追い詰める展開が多く、仮面ライダーは最後に怪人を倒す切り札として現れる。特撮ヒーローのいわゆるお約束をよく考証し、再定義した作品で、大人になった今こそ見応えがあった。
遺留品を分析する科警研、遺体を司法解剖する監察医などは一般の刑事ドラマでもよく見る構図である。そういった極めて現実的な捜査によって怪人の能力や習性などを解明していく様子は、今自分が見ているのが特撮であるということをたまに忘れそうになる。
もちろん、ライダーと怪人のバトルも見応えがあるのだが、それ以上に物語後半で、現場の刑事達と仮面ライダーがついに全面協力する展開が個人的にはツボだった。そこでオダギリジョー演じる主人公の人柄が活きてくるのがまた良い。

さすがに2021年現在の目線では、拙いCGなどの面である程度の割り切りが必要になるが、それさえ目をつむれば今なお色褪せることのない不朽の名作である。緻密に練られた設定と巧妙に作り込まれた連続ドラマは、繰り返しの視聴にも耐えうる出来映えで、今後も何度でも見ていきたいと思える内容だった。

メスガキ大学わからせ研究所さんの鑑賞したドラマ