claire

オレンジ・イズ・ニュー・ブラック シーズン4のclaireのレビュー・感想・評価

4.4
いやーこれはびっくりというかすげーなんてボロボロ泣きながら書いておりますが、これが放送されたのが2016年ということは明らかにトレイボンやファーガソン事件によって生まれたブラックライブスマター運動を受けてのことだろうし、劇中に描かれる”ホワイトライブスマター”の掛け声やピースフルプロテストの直後に聞こえる”I can’t breathe. “の声は2020年にはまたその当時とは違った意味を持ってしまうという、、、そして我々に残されたカタルシス≠救いはカプートが正しい道を選ぶことに委ねられるのだが、カプートを信じた自分は些か彼(あるいは信じた自分自身)に裏切られることになる。なぜなら彼(加害者寄り)の正義とテイスティたち(被害者寄り)の正義と我々(その他、イエロー)の正義は共有されることがないから。これは困った問題だ。つまり、システムによって生まれた加害者も救済されるべきというカプートにそうだよねって思った自分もいるし、大事な仲間を奪った男の断罪と失われた命へのリスペクトを何よりも重視するテイスティにも共感してしまう自分もいるというアンビバレントな感情が存在していて、、まあ大事なのは人種間の対立があるだけでなくそこに構造の問題があるということが物語としてきちんと描かれていて、だけど、いやーまあしかしどうしたらいいものだろう、、
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