はる

オレンジ・イズ・ニュー・ブラック シーズン7のはるのレビュー・感想・評価

4.5
作者が実際に体験した実話をベースで作られた女性刑務所のドラマ。
人種差別、薬物、宗教、性、LGBT、政治、移民問題、貧困による格差、精神障害、認知症、死、刑務所で生涯を終える覚悟、刑務所の過酷な実態がとてもリアルに描かれていた。


シーズン1からシーズン7まで一気に見てしまった。(たしか5月頃から見始めて2ヶ月くらいで観終わった)
最初のシーズンでは、刑務所という非日常を見ているのが楽しかったのだが、これが現実に起きているリアルだと知ってとてもショックを受けながら見ていた。
最終話ではしっかり泣いていたな。


一人一人のキャラクターがとても濃くて良い意味でも悪い意味でも、とても人間味があり全員が主役のような感じで見応えがあり楽しめた。
そして何よりも現代社会で起きている様々な問題について考えさせられる重要なドラマのように感じた。

シーズンごとに一つ一つ書きたい事がたっくさんあるけど、長くなるのでやめておく。



*不妊治療までしていたナタリーだったが、世界の残酷さに自分の子供は諦め、愛情を必要とする養子を見に行った時のシーン。
まさに今自分が悩んでるシーンだったので、自分と重ね合わせてしまってとても印象的だった。
私も自分の家族は欲しい。
でもそれ以上に、この世界は残酷で生き抜く中で沢山辛い経験もしなければいけない。(人生の最後には1人で死ぬという試練付きだし)
自分にとって最愛の存在になる子供に私はそんな試練を果たして与えて良いのだろうか?1人の人間が自我を持って生まれてくる事への責任が重大過ぎて悩んでしまい中々決断が出来ない。
自分の家族というのは凄く憧れでもあるが、その憧れを子供に押し付けているような感覚になってしまう。
正解なんて無いのだろうけど、自分にとっての最善の答えが欲しいな。と改めて感じた。
 

*あと、とにかくテイスティ諦めないで頑張ってほしい。あと個人的に、アレックスに恋した看守の愛情がやり過ぎてて少しキュンとした。笑


*犯罪者だとしても一人の人間である事には変わり無いのに、看守からの暴行、薬物を無理やり売らされたり、とにかく理不尽な事が多くみられて心が苦しかったのに現実ではもっと酷いそうだ


✳︎このドラマのタイトルの意味について
アメリカでは囚人が着る服はオレンジ色が一般的らしく、ドラマの中の囚人も着ている。
囚人になることによって黒人のような差別を受けるという意味も含まれているらしい。
はる

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