キミシマユウキ

ブラック・ミラー シーズン1のキミシマユウキのレビュー・感想・評価

ブラック・ミラー シーズン1(2011年製作のドラマ)
3.8
現実からそう遠くない技術の発展した未来で起きるオムニバス的SFディストピアの1話完結ドラマ。
シーズン1は計3話。
SF特化版『世にも奇妙な物語』
といったところで、これがどれをとっても秀逸で面白い。

1話 【国歌】
英国で人気のお姫様が拉致され、犯人の要求は英国首相に対しての”とんでもない行為”だった……。
政府の空回る対応と、メディアの印象操作、TVに釘付けになる民衆の愚かさを上手くまとめた良作。
SNSの拡散具合が我々にとってはかなりリアリティ溢れていて恐ろしい。
英国ドラマ『ダウントンアビー』のトム役の彼がチョイ役出演。

2話【1500万メリット】
虚構の映像で全てが行われる管理社会で夢見る男女のお話。
『アメリカン・アイドル』的なオーディション番組が笑う。
虚構の中で現実を求める主人公の結末は…
『ゲットアウト』のリアクション芸で人気上昇中のダニエル・カルーヤがいい味を出しております。

3話【人生の軌跡のすべて】
「記憶を全て覚えていればなぁ〜」
なんて思ったことのある方々には自分も含めて必見な怪作。
自分の全ての”記憶”を”記録”として管理できるようになった社会で起きる軋轢。
人間は”敢えて”忘れたい過去を消すために記憶が残らないように進化したのだとわかる。
でもセックスの記憶が残るのは嬉しいね(笑)

これならシーズン無限に続いても1話完結なので見れそうです。
引き続きシーズン2もいってみますか