霜月

ブラック・ミラー シーズン1の霜月のレビュー・感想・評価

ブラック・ミラー シーズン1(2011年製作のドラマ)
3.6
ブラック・ミラーは2011年から放送されている
英国のテレビドラマシリーズです。
社会風刺だったりブラックユーモアが効いたエピソードが多いのが
特徴であり、
日本で言う『世にも奇妙な物語』にテイストは近いです。

そして、ドラマのレビューを書くのは初めてですね。
評価方法ですが、各エピソード毎に0~5の中でスコアを付けて、スコアの合計点から平均点を算出し、
平均点を本作の点数としたいと思います。


エピソード1.国家
評価:3.0
あらすじ
突然、深夜に起こされたイギリス首相のマイケル。

国民から大人気のスザンナ妃が何者かに誘拐された。

要求は一つ。

「首相であるマイケルが豚と性交渉をする様子を
             国営放送及び衛星放送にて放送しろ」

との内容だった。ふざけた内容だと信じなかったが、
犯人から送られてきた動画には確かにスザンナ妃が写っていた。

苦渋の選択を強いられる首相はどうするのか・・・・

⇒国民から高い人気を誇る公妃が何者かに攫われ、
 その声明が官邸に届くところから物語は始まります。
 犯人が公妃を解放する条件として提示したのは、
「大統領が豚とSEXする姿を地上波、衛星放送で放映すること」
 その予想だにしない要求に対してどう対処していくのかを、
 大統領、報道機関、そして一般国民の視点から描かれています。
 本作は、恐らく「国民の政治への無関心さ」が
 テーマに落とし込まれていると感じました。
 過激なパフォーマンスは良くも悪くも国民の注目を集めます。
 その行いが国にとってどう転ぶかは別として。
 大統領の公約なんかがピックアップされるわけでも無く、
 大統領は、只々「豚とSEXしろ」と脅迫された時の有名人。
 本来はその人が政治家として何をするかといった所に
 目を向けるべきなのでしょうが..。
 国民の参政の在り方として、それは正しいのか。
 掘り下げて行くと、政治に対するシニカルさを感じずには
 いられません。


エピソード2.1500万メリット
評価:3.8 ★★★☆☆
あらすじ
この時代の人々は極度の管理社会で暮らしている。

高度な建物の中で暮らしており、ここから脱出する方法はただ一つ。

オーディションに出演し、スターになること。

しかし優勝者には予期せぬ残酷な運命が待ち受けていた。

⇒副題の1500万は、このオーディションを受けるための
 チケットの値段です。
 凝った世界観に反して、ストーリーは意外とシンプルでした。
 魅力的な歌声を持つヒロインを、歌手にするために奮闘する主人公と、 その末路は何とも後味が悪いですね。
 スターにのし上がったとしても、結局は社会の消耗品の一つでしかない という主人公の発言通り、真にのし上がり自由を手に入れることは
 不可能なのかもしれませんね。
 現に主人公が数多のものを犠牲にしてまで伝えたメッセージですら、
 消耗品として消費されることになったのですから..。
 本作は主演を『ゲット・アウト』のダニエルクルーヤが演じています。
 随所で映る彼の表情は、見所の一つかもしれません。


エピソード3.人生の軌跡のすべて
評価:4.0 ★★★★☆
あらすじ
近未来の話。

人々は自分の記憶を全て記録できるチップを身体に埋め込む時代になっていた。

この記録を他人との交流でも使うようになる。

過去の記憶をも見ることが出来るこのチップが原因で、様々な問題が起きる。

⇒人々が自分の記憶を全て記録できるチップを身体に埋め込む時代。
過去の記憶をも見ることが出来る
 このチップが原因で様々な問題が起きるといったエピソードです。
 作中でも話題として挙がっていましたが、記憶を保持できることが
必ずしも良いことかと言われるとそうではなさそうです。
 良い思い出を振り返ることができたり、他者と共有できる反面、
悪い思い出も同じようなことができたりします。
 裁判なんかは有利になるかと思いますが、
証拠として挙げられるような記憶を保持し続けていないといけないのも
 中々辛いような気がします。
 映画やドラマなんかだと、内容を忘れたからもう一回見よう
とかも無くなりますからね。産業としては大打撃です。
 そして、今作は「不倫」がテーマです。
作中不倫の情事を見せられるのは、当人にとってとても苦痛でしょう。
 作中でも「脱チップ」というムーブメントが起こっていましたが、
こういったことを考えるとそれも頷けます。
人間の古い記憶からドンドン忘れていくという脳の構造も、
ある種合理的なのかもしれません。
 世界観がありきたりではありながら、興味深く、
ストーリーの予定調和感も些細な問題でした。

◆総評
総評:3.6★★★☆☆
個人的なオススメは、3→2→1の順です。
個々のエピソードがしっかり練られていて、全編楽しんで視聴することができました。次のシーズンも視聴します。