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ブラック・ミラー シーズン3のtobiのレビュー・感想・評価

ブラック・ミラー シーズン3(2013年製作のドラマ)
4.4
またまたブラックで奇妙な世界へ。


第1話 ランク社会
SNSで評価されることがこの世界で最も価値があること。人を見るとその人の評価が最大星5つで見ることができ、誰もが評価を意識して暮らしている。評価が高い程良いサービスを受けることができる。

その人の価値がSNSで決まるなんて気持ち悪い。こんな世界のSNSなんてどうせ良いことしか上げてない。本当にそれだけでその人のことが分かるもんか。
はっきり言って滑稽に見えるこの世界が、現代のSNS中毒を皮肉ってるように見えて面白い。星を得るために躍起になってる姿は、まるでいいねを得るために何でもするアホな現代人のよう。
弟やトラック運転手の女性の話が正に的を得ている。


第2話 拡張現実ゲーム
バーチャル世界に入るゲームでテストプレイをすれば報酬を得ることができる。何かをインストールされて屋敷に連れてかれた。これはホラーゲームらしい。果たして何が起きるのか。

ちょっと分かりづらかったけど、仮想世界からさらに仮想世界に入ってたってこと?
最後日本語で喋ってるのが何か笑えた。


第3話 秘密
ケニーはパソコンを通して何者かにオナニーしてるところを盗撮され、流されたくなければ指示に従えと脅される。指示されたホテルで同じ目にあったヘクターと出会い、2人は無理難題をやらされる。

図々しいおばちゃんが面白いくらい鬱陶しい。
今の時代なら現実でも起きそうな。次は何をさせられるのかハラハラする。
結末は何ともブラック。


第4話 サン・ジュニペロ
地味っ子なヨーキーと派手っ子ケリーがクラブで出会い。正反対な2人は女同士ながら互いに惹かれていく。も、ある日を境にケリーは姿を消す。

途中から自然と不自然なシーンが。
そして何となく設定が見えてくる。これは面白い世界観!今までの不自然な言動が全て辻褄が合ってくる!ネタバレ見ると「うわっすげー!」とより思うことでしょう。これはひとつの長編映画を観たような気持ちになる。
珍しくブラックミラーっぽくないすごく素敵なお話。


第5話 虫けら掃討作戦
ある村で「虫けら」なるものが存在し村を襲っている。そいつらを排除するために軍が派遣された。虫けらとはいったい?

虫けらの姿がイメージと全く違った。より不気味。
しかし虫けらの正体が分かってからは…正義と悪が逆転したような感覚に。軍の人間の方が人間らしからぬ化物になってしまったと言える。
全てが分かってからは見返すとかなりブラックな気持ちになる。


第6話 殺意の追跡
過激な記事で炎上していたジャーナリストが殺された。続いて賞を獲ったアーティストも急に苦しみ出し、その後死んだ。2人の共通点は過激な言動とそれによるSNSの炎上。そして遺体の体内から蜂型ドローンが見つかった。これは単なる事故なのか?

1時間半の超大作は1つの映画を観たかのよう。犯人の思惑は正義と言えば正義。ネットにおける発言には責任を持てということですかね。
蜂型ドローンが襲ってくるシーンはマジ怖い。
そこで終わっちゃうの!?という終わり方が何ともニクい。


シーズン3はボリューム、質とかなり高め!
ブラックミラーめちゃくちゃおもろいな。
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