とぅん

ブラック・ミラー シーズン3のとぅんのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・ミラー シーズン3(2013年製作のドラマ)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

「ランク社会」
まさしくこのシリーズらしい内容のエピソード。
主役ブライス・ダラス・ハワード×監督ジョー・ライトって布陣がなかなか。
信用スコアがあるぐらいだから、全然あり得る世界で、途中のランク社会から完全に逸脱した女性の存在がなかなかに良い。
最後、完全に振り切れた主人公が、収容施設で男と言い合えるシーンで終わるのが爽やか。

「拡張現実ゲーム」
ARっていうの?それがめちゃくちゃ行き過ぎたらっていう。そこそこだったかな。
人のトラウマを読み込んで、対個人用ホラーゲームを作るっていう。
監督の名前どこかで見たなと思ったら、「10クローバーフィールドレーン」の人だった。

「秘密」
フリーダウンロードのソフトでマルウェアに感染したPCで、遠隔監視されて恥ずかしい動画をネタに脅迫されるっていう、現代でも普通にあり得る怖い話。
主役の俳優どこかで、と思ったら「このサイテーな世界の終わり」の人だった。GOTの人も出てた。

「サン・ジュニペロ」
意識をクラウドにアップロードして、死後も仮想現実でずっと生きられる•••というブラック・ミラーらしいSF設定が前提ではあるが、やってる事は至極ド直球のラブストーリー。
このシリーズらしからぬ爽やかなラストが超異質だが、最後まで観たら一番よく出来ていたエピソードだったかもしれない。
「Heaven Is A Place On Earth」がテーマソング過ぎませんか。

「虫けら掃討作戦」
一番ハーコーで好きかもしれん。
兵士達に埋め込まれた戦闘システムは、病気が遺伝しやすい人や性的マイノリティの人を駆逐させる為のシステムだったという話。
彼が見せられていたのは全てシステムに与えられた情報であり、幸せが待っている家すらも現実には廃墟であった•••という残酷なラスト。
これですよねぇ。

「殺意の追跡」
SNSのハッシュタグでの投稿数によって標的が決まる連続殺人。
凶器は絶滅危惧種となった蜂の生態系を維持するための蜂型ロボットであり、これをハッキングによって乗っ取り遠隔操作で殺していた•••ってところがかなりこのシリーズ感ある部分。
最終的には、犯人の本当の狙いはSNSでの誹謗中傷に加担していたユーザー達であり、まんまとこの大量殺人は実行される。
事件を追っていた刑事達は折れてしまったかと思いきや、執念で追跡を続けていた•••というラストがカッコイイ。
正直、ドラマの1エピソードとは言えないぐらいの内容で、もはや映画なのではと思える出来であった。面白かったー。
とぅん

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