リタ

ザ・パシフィックのリタのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・パシフィック(2010年製作のドラマ)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

プライムから消える前に鑑賞

バンドオブブラザースは
陸軍落下傘部隊E中隊(イージーカンパニー)なる
組織そのものを中心に据えた、
構成員達の青春群像劇出会ったのに対し

パシフィックは
接点のない海兵隊員3名の
個々の内面を掘り下げるストーリーだった

個人密着なので戦地以外の描写も多かった
その辺りちょっと好みではなくて中弛みも感じた


また、
パシフィックはバンドオブブラザースみたいに
出てきた人が次々死んで補充されたりしない

長い戦いの中で
精神的に追い詰められた人達の描写に時間を割いてた

慣れない地域の天候と
得体の知れない民族との戦いで、
ヨーロッパ戦線よりも
神経すり減らした兵士が多かったのかな?

日本人が古来から得意な
夜襲かけて夜も眠らせない戦法の他にも、
食べ物に毒を入れたと噂流した上に
態々水溜りに家畜の首投げ入れてったりとか
細かいというか陰湿な戦い方が垣間見えて笑
興味深かった。

日本軍って気合だけで勝とうとしたって
いうイメージあるけど、
自国兵に対しては洗脳により許容を超えた力を発揮させ
敵国に対しては心理攻撃で機能不全にさせる、など
それぞれ案外効果発揮してたっぽくて
理にかなってて馬鹿にできないなと思った

Amazonレビューには、
「バンザイアタック」を
日本が有効な戦術と考えていた理由を
書いてくださってる方がいて、
とても納得できたし
先祖を思うとなんか救われた気がした



バジロン軍曹の言葉はグッときた

「ジャップを漫画で読んだ間抜けな出っ歯だと?」

「日本兵は歴戦の兵士だ
ウジの湧いた米と泥水で何日も耐え
自分が傷付こうとも死のうとも構わず
お前たちを殺しにくる」

「彼等を何と呼ぼうと構わん
だが彼等の執念に対して敬意を決して忘れるな」


決死の覚悟で大切な人達を守ろうとした兵士を思うと
遣る瀬無くて悲しくてたまらん。

いや、戦争映画はどれも見ていて辛いんだけど
やっぱり日本の話だと思うと
やっぱり日本人としては感情移入が強くなって
撃たれて倒れていく日本兵にいちいち涙が出た


ドラマ全体としては
バンドオブブラザーズと比べると
陳腐な纏まり方かなと感じた。
あくまで個人の回顧録に帰結してて広がりがないし
ラストもお涙頂戴感が拭えない

ラミマレックの喋り方なんか笑えた
リタ

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