なおき

Marvel ルーク・ケイジ シーズン1のなおきのレビュー・感想・評価

3.2
『ジェシカ・ジョーンズ』では、雑魚散らしくらいしか役に立たないデカイ奴だったルーク・ケイジがついに主役として降臨。
今回は、デカイだけの役立たずだった『ジェシカ~』(キルグレイプが強すぎたからね)での面目躍如を果たし、堂々とした活躍を見せている。


それで、他のnetflixのマーベルヒーロー系ドラマの『デアデビル』、『ジェシカ~』、『アイアンフィスト』とは違い、こちらは下町人情活劇だ。
なにしろ、どいつもこいつも顔馴染み。店のおっちゃんおばちゃん、ギャングもマフィアも顔馴染み。
気は優しくて力持ちな元不良の男がおっちゃんおばちゃんに支えられて、マフィアに牛耳られる街を守るために奮闘するなんて、割とベタだ。
我が国でも、商店街を守るためにヤクザと戦う話なんて、よくあるしなあ。
EXILEの『HIGH AND LOW』も一応そういう話だしなあ。
その意味では、netflixのマーベルヒーロードラマの中じゃ、一番みやすいのかもしれない。


また、このドラマ、音楽面でも力が入っており、毎回様々な黒人歌手が登場しては歌を披露したり、実際に抗争したギャングスタラッパーのノトーリアスBIGの画を飾ったりと、黒人音楽へのリスペクトがいっぱい。
その上、後半にはその音楽が応援歌として、作品自体を盛り上げる牽引役として機能していて、最終回の『ロッキー5』のような格闘戦はかなり盛り上がる。
このあたりは、正に下町人情活劇ともいえる真骨頂だ。


そんな下町人情活劇にはびこる悪人として登場するのは、マハーシャラ・アリ演じるコットンマウス。
『ハウス・オブ・カード』や『ムーンライト』、『ドリーム』などで活躍する名優なだけに雰囲気を持ち合わせた男で、ルークの大敵としての存在感充分。それでいて、唐突にロケットランチャーを発射する思い切りのよさが笑いを誘う。
風格もあって、マフィアの頭目にふさわしいのだけど、いろいろあって、途中退場が残念。
そのあとに出てくるダイヤモンドバックが思ったより小者なので、余計にだ。
なおき

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