ゆかちん

Marvel ルーク・ケイジ シーズン1のゆかちんのレビュー・感想・評価

2.8
アメコミ映画というより、黒人問題を取り上げつつの任侠映画って印象だった。

デアデビルやジェシカ・ジョーンズはヘルズキッチンが舞台やったけど、今度はハーレムへ。

ティーンが銃の闇取引のところにいってあっさり売人たちを撃ち殺したり、「人を殺しをするとは言ってない」と怒った仲間を撃ち殺したりと、デアデビルが殺さずを訴えてた命の重みがアッサリ打ち砕かれる。
その後のファミリーを裏切ったとかヘマした人たちをあっさり(しかも酷く)殺すところとかも含め、命軽いなぁ、と。この辺はやーさんの世界ということでいいのか?
まあ、他の映画でもそういうの多いけど。
実際のハーレムでも、そんなものなのか??

そんな中、ポップのお店の存在の大切さ有難さはすごく良かった。
何かしらの分別と人情はあるというか。

そして、音楽がすごくかっこよかった!
ブラックミュージックはやっぱ凄い。
ソウルやヒップホップはかっこいいな。

それと、コットンマウスを演じたマハーシャラ・アリがとても良かった。
ここでもピアノ弾いてた。
残酷だけど、必要以上の暴力沙汰は望んでなさそうなところとか。
ポップが亡くなったときの動揺と涙の演技はグッときた。
本当は望んでいなかったこの世界を生きるコットンマウスが抱える苦悩が出てるのも良かったな。
でも、途中で退場(゚ω゚)
メインヴィランは別でいるとは思ってたけど、残念。
マハーシャラ・アリは、ここで悪役やってたけど、ブレイドで主人公やるんやね!
彼のどことなく漂う品格がいいなとも思うので、楽しみ。


マライアは憎たらしいババア(あえて言う)を見事に演じて体現してたな〜。

シェイド、珍しい黒人以外のキャスト。
イケメンだけど、ニヤニヤして侮れない感じやった。
なんやかんやで狡賢い。

スカーフ、めっちゃええ感じのおっちゃんかと思いきや!
でも、彼も何かしら抱えていた。

ミスティがルークの恋人になるかと思いきや、違った。
猪突猛進というか、思い込んだら広い視野を持てなさそうなタイプだったけど、途中から見方を変えた。

クレア、最初ひったくりから荷物取り返して撃退してるとこ良かった笑。
ここでも大活躍…というか、ルークのバディかつヒロインになってた。
てか、マットにはデアデビルを辞めるよう促してたのに、ルークには活動しろって言うんやね。
まあ、ルークよりマットのが闇というかなんか複雑な性格なのもあるけど。

名前は出てたけど、いきなり出てきたメインヴィランのダイアモンドバック。
気持ちはわかるしヤキモチ焼いて恨んでるのはわかるけど、自分勝手すぎん?

アイアンマンに出てたハマー社が厳つい武器作ってるのはよくわかった笑。
あれ、でも、ハマーは捕まってなかったけ。
会社名前そのままで残ってるんだね。

しかし、最後のルークvsダイアモンドバックの闘いはストリートファイトみたいやったな。
そして、言うたら悪いけど安っぽいというか陳腐な感じがした。。。



全体的に、みんな悪いので、スッキリはせんかった。

最初のティーンたちが殺されたのは悲しいけど、全てを引き起こしたのは当人の責任だし。

でも、みんな悪いんだけど、それぞれ全てが悪ではなくて、みんなそれぞれの苦悩や正義を持ってるのもわかった。

そこに一つ歯車が狂ってしまうことが起きると、悪い方悪い方に転がっていく、というか。

なんだか辛かったし可哀想だなって感じる部分もあった。


あ、ルークの嫁レヴァ、ジェシカジョーンズで、なんであんなUSB持ってるんだろって思ってた謎が解けた。
これまた辛いね。
これも因果応報なのだろうか。


サブキャラのチェスしてたボビー良かったな。

デアデビルで、闇取引してデアデビルに怒られてた人がここにも出てきてルークに怒られてたの、面白かった笑。
この人、こうやって悪さする人やけど、ヒーローにも協力する役になりそうやね笑。



最後の方で街の人たちがルークを支えようと団結するところ良かった。

「いくら防弾男でも、黒人なら、警察殺しの容疑と言われたら、実際に無実でも逃げる」

重い現実を皮肉ってたな。


これもジェシカ同様、アメコミヒーローものというより、という印象をうけた作品でした。
ゆかちん

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