うさこ

ベター・コール・ソウル シーズン5のうさこのレビュー・感想・評価

4.5
5シーズン目を楽しむために、1シーズンから戻って見て、ついでにブレイキング・バッドまで戻って見てしまいました。改めて「すごい構成だ」と思わせられました。

ブレイキング・バッドを見終わっている視聴者は、すでに「ソウルはラロを恐れている」「ナチョの裏切りはカルテルにバレている」ことは知っているわけです。みんなが知っている結末に向かっているはずなのに、こんなにハラハラさせることができるとは。

それからソウルとキムの別れが近づいているだろうということも、予想はできるわけで、ドラマが終盤に近づくにつれ、二人の関係が切なく見えてきます。キムの包容力が半端なく広くて、しかもラロに対してのキレっぷりはカッコよい!本当に素敵な女性です。

シーズン前半、あの二人が登場した時には思わず涙が出てしまいました。まさか二人にまた会えるとは!製作者たちの粋な計らいに感謝です。もしかして、あの人やあの人も最終シーズンに出てくるのでは?と期待してしまいます。

「運び屋」のエピソードでは、ブレイキングバッドの「荒野の4日間」を思わせる演出でした。本筋のドラマから全く違う雰囲気で始まったスピンオフが、終盤に向けてどんどん本筋に近づいています。次はファイナルシーズンでしょうか。楽しみです。




ここからネタバレで、グッときたシーンをあげときます。

・弁護士復帰祝にキムはジミーにJMMのイニシャル入のカバンをプレゼント。ソウルになったジミーは「モットーはJustice Matters Mostだから」と喜ぶ。うまいこと言うなと思って見てたらシーズン後半、悪の道に誘うラロに「Just Make Money」と言われ立ち止まるジミー、いやソウル。背筋ゾワッとしました! 
・アッカー氏立ち退きに住所間違い、遺跡発掘、放射線物質発見と次々と妨害工作をぶち込むソウル。爆笑。
・荒野から帰ってこないジミーを心配するキム。
・荒野でマイクからアルミの防寒用簡易毛布を渡され戸惑うソウル。この毛布はまさしくチャックの象徴であった。しかし死を決意したソウルは毛布を被り、敵をおびき寄せる。マイクに銃撃された敵の車がソウルの真後ろで爆発するシーンは圧巻で、ソウルが死の恐怖とチャックからの呪縛から解き放たれた瞬間でもあり秀逸の一言! その後前の事務所のロゴ入り水筒から黄色い水をごくごく飲むジミーには笑ってしまうのだが。
・ジミーからの電話を受け取り涙ぐむキムにもらい泣き。本当にステキなカップルがどう別れに向かって行くのだろうか。
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