comet

ベター・コール・ソウル シーズン1のcometのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭はモノクロで描かれるソウルの新しい生活。ネブラスカ州オマハ。シナボンの店長ジーン。夜 一人で見るのはVHSに録画されたベター・コール・ソウルのTVCMだ。そこから一気に過去へ。

ソウルの本名はジェームズ・マッギル。しがない公選弁護で食いつなぐ日々。事務所はネイルサロン(?)のバックヤードにある狭い物置部屋を間借りしているらしい。どうやら以前は大きな法律事務所で働いていたみたいだが、兄のことも含め詳細はまだ語られない。

裁判所の駐車場でマイクが受付をしてる!!

1話目の最後にはなんとトゥコも!

なかなかいい滑り出し。

コールは映画が好きらしくいろんな引用をする。「ネットワーク」ネッド・ビーティの台詞を真似たり、スパルタカスに言及したり。

4話のオープニングにケヴィン・ワイズマン(エイリアスのマーシャル)がちょい役で。

マイクの過去、BBで描かれていた孫娘のことなども詳しく語られる。

エピソードが進み、兄チャックのことも少しずつ分かってくる。電磁波過敏症…

友人キムも含め、それぞれのキャラクターの関係性、距離感がとても面白く興味深い。

8話で大きな案件に関わることになるジミー。

9話。ショック… まさかチャックが。そんな。でもきっと当事者の身内にしか分からない辛い過去があったのだと思う… でもジミー辛い。

10話。ビンゴの司会を続けるジミー。「サランドラ」に言及。シカゴ・サンルーフ。過去との決別。正しい弁護士への道を選ばなかったジミー。最後の最後、マイクとの会話。「あの時俺を止めたものはもう二度と俺を止められない」からのDeep Purple / Smoke on the Water、最高。

ブレイキング・バッドで好きなキャラクターはマイクとソウルだった。マイクは命を落としたが、製作者たちは二人のことをまだまだ語りたかったのだと思う。そして視聴者ももっと彼らのことを知りたかった。そんな気がする。素晴らしい。

2020年7月3日完了


以下2周目の追記

1-1
“滑りのジミー”についてスケボーの2人に説明するジミー。初回鑑賞時には真剣に聞いていなかった…

1-2
トゥコは家族思い。
ジミーがひたすら公選弁護を続けるモンタージュ、It’s Showtime, folks! (BGM: Concerto For Strings In G Major, Rv 151 "Alla Rustica": I. Presto / The Tony Berg Players ヴィヴァルディ: 弦楽のための協奏曲ト長調 「アラ・ルスティカ」 RV 151) は『オール・ザット・ジャズ』より。

1-3
アバンタイトル、若きジミーとチャック。刑務所での対面時に Here’s Jonny! 「シカゴ・サンルーフ」の意味は語られない。性犯罪? ケトルマン事件について、ジミーとマイクとの会話が印象的。テントの入り口を開けて Here’s Jonny! 笑った。

1-4
アバンタイトルで若いジミーは既に偽名としてソウル・グッドマン」を使っている。
『スパルタカス』の引用は、髪型を変えるソウルがネイルサロンのグエンに「スパルタカスのトニー・カーティスの様に」と指示を出す。「トップの毛を巻き髪に。入浴シーンの髪形だ」。

1-5
ジミー衣装の参考にするのはTVドラマ Matlock。訪問した高齢者ケアホームのシーンで流れるのは『第三の男』のテーマ。マイクが家で観ている映画は『新婚道中記』。

1-6
マイクと義理の娘ステイシー、孫ケイリー、そして亡くなった息子マティの話。マイクの独白が胸を打つ。

ジミーの格好を見たマイクの元同僚は「マトロックみたい」。マイクには「バーニー・ファイフが来たぞ」と。

1-7
シリーズ前半屈指の厄介キャラ、ケトルマン夫妻邸に忍び込むマイク。ジミーとの持ちつ持たれつな関係がある意味微笑ましくもある… まだ牧歌的というか。

1-8
アバンタイトルは司法試験合格時のジミー。HHMでメールボーイとして働いている。喜ぶチャック。雇えないと告げるハワード。2周目だから分かる上手いミスリードだ。サンドパイパー・クロッシングを通じて、チャックとの関係が大きく動き始める… シュワイカートとのやり取りなど、弁護士ドラマとしての興奮を味わうことができる。

1-9
ステイシーもそうだが、マイクがケイリーに買い与えた子犬もBBには登場しない。シーズン6で何か起きるのだろうか…
二度目でもチャックの正体が分かるシーンは衝撃的だった。シーズン1の構成としては最終エピソード直前に見事な盛り上がり。

1-10
ビンゴの司会でシカゴ・サンルーフの説明をする中で、ジミーがかつて結婚していたことが分かる。故郷シセロでの旧友マルコとの会話で『アラビアのロレンス』の台詞を引用。
comet

comet