NAO141

警部補 古畑任三郎 1stのNAO141のレビュー・感想・評価

警部補 古畑任三郎 1st(1994年製作のドラマ)
4.5
とにかく面白すぎるドラマ(^-^)
田村正和演じる〈警部補:古畑任三郎〉が、豪華ゲスト演じる犯人達を巧みな話術と卓越した推理力で追い詰めていく。

脚本家の三谷幸喜が『刑事コロンボ』の大ファンだったということもあり、倒叙形式でストーリーが進行していく。つまり、犯行の様子の全容をまず見せ、古畑が真犯人とのやりとりから容疑を固め、最後に自供に追い込むというパターン。普通の推理作品で大物ゲストを起用すると〈明らかにこの人が犯人でしょ〉とわかってしまうものだが、〈最初からこの人が犯人です。さて、この人を古畑はどうやって追い詰めるのでしょうか〉という形式の作品にしているからこそ、大物ゲストをバンバン起用出来る!!笑。中森明菜、堺正章、桃井かおり、菅原文太などが犯人役ってだけで「すげぇ~」となる笑。

しかし本シリーズの最大の魅力はやはり田村正和に尽きる。そもそも田村正和自身私生活が謎だが、作中でも何処からともなく現れて、事件を解決すると去っていく古畑任三郎。「うちのカミさんがね」となにかと私生活オープンなピーター・フォーク演じるコロンボとは真逆のあまりにもダンディなイケオジ古畑任三郎(田村正和)が最高にカッコいいのだ!

このシリーズは連続ドラマでの3シーズンとスペシャルドラマを合わせても、エピソード数に換算すると全42話(古畑中学生を含めれば全43話)。約14年間にわたって展開されたテレビドラマシリーズとしてはかなり少ない話数ともいえる。けれども田村正和の魅力と毎話毎話登場する魅力的かつ大物なゲストとの対決を当時誰もがワクワクしながら観ていたものだ。最高のお茶の間娯楽だった気がする。残念ながら田村正和は2021年に逝去された。続編(二代目:古畑任三郎)を希望する声もあるらしいが、出来れば三谷幸喜と田村正和で創り上げたこのシリーズはこのままにしておいてほしいとも思う。新たに製作されるのであれば、三谷幸喜かつ倒叙形式という部分だけはそのままに、〈古畑任三郎〉とはせずにまったく新しい作品にしてほしいなぁ。

第1シーズン:個人的お気に入り回
・第1話:中森明菜
・第2話:堺正章
・第11話:桃井かおり
・第12話:菅原文太
※第1シーズンは実は時系列がバラバラであり、作中の会話等から時系列を組み立て直す楽しさなどもある笑。

第3話:古手川祐子の回で、古畑がストッキングを被るシーンがある(しかもタバコまで吸ってる!)。田村正和のこういったシーンはなかなかレアである!!作品タイトルが〈笑える死体〉と題しているが、実は田村正和の顔もかなり笑えてしまう回なのである笑笑。この辺りが三谷幸喜作品色を感じさせ、それがま〈古畑任三郎〉の魅力だったのだと思う。
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