じゅんふう

警部補 古畑任三郎 1stのじゅんふうのネタバレレビュー・内容・結末

警部補 古畑任三郎 1st(1994年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

何年も前から飛び飛びで見ていたが、通して見ても当然面白い。一気に見ると胸焼けするぐらい濃いけども。
古畑の観察眼、微に入り細を穿つ捜査と論理明快で鮮やかな推理と解決、素晴らしいぐらい面白い。ねちねちと責める古畑の相手をわざと苛つかせるようなしつこさと回りくどさ、相手をハメる時の逆トリックの意地悪さ。ロックオンしてからの何度も執拗に追いかけ回すくどさ。今泉くんの扱い。
好きだけど、上司にはしたくないな、敵には絶対回したくないなと思ってしまった。
解決編を見てから見直すと、犯人のどんな言動に反応したかという演技の細かさも見つかって面白い。そういった細かいところまできちんとしているから20年以上たった今も安定して面白いんだろうなと思いました。

酷評されている殺しのファックスも疑問を持ってから追い詰めるまでが鮮やかでスムーズで面白かったし、ダメな回がない。
最後の挨拶、遠慮がちにだけど確かに責める古畑という新しい面が見れて面白い。やっぱり古畑も縦社会に所属しているんだなあと思わされた。
しきりに頭脳労働ですからと言って、最後に上司にそれを認められる、そこも感慨深かった。
さよならDJの桃井かおりの演技が凄い。殺しの時に「痛い?」と言ったり、尋問されたときのえ?ちょっとまって、え?え?え?という演技が最高すぎて何度も見返してる。
1話毎に入れ替わりで役者にスポットを当てられるので、コメディチックな人を犯人役にしたり、役者の新しい面と魅力を最大限に出す最高の作品で、もう現代ではこういう作品は出ないんだろうかとさみしくなったりしました。
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