かず

シャープ・オブジェクト KIZU-傷-:連続少女猟奇殺人事件のかずのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

主人公の出身地ウィンド・ギャップでの少女連続殺人事件をマクガフィンとして、主人公の過去のトラウマの真相に迫る。
しかし、最後の最後に明らかになる連続殺人事件の真相が衝撃すぎて、少し放心状態に。衝撃の結末は必要だったか若干疑問。一応、真相を示すために必要か。でもめちゃくちゃおもしろかった。

過去のトラウマにより、アルコールと自傷行為に走る主人公。自傷行為の見せ方もすごい。その原因である毒親が見ていて本当に腹が立つ。
主人公を演じたエイミー・アダムス、母親役のパトリシア・クラーソンの静かな毒親演技は圧巻。個人的には、母親が子供する"ある仕打ち"を見て見ぬ振りをする父親役の演技も良かった。娘の悲鳴を聞かないようにイヤホンで大音量の音楽を聴き、メガネを外して現実から目を背ける姿には痛々しすら感じた。

主人公の心の声を、台詞に頼らず、街中の看板などを使って表現する点も良かった。

厭な家族、ドールハウス、無力な父親など、『ヘレディタリー 』と共通するものも見られたのは偶然か?
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