はれりーまん

シャープ・オブジェクト KIZU-傷-:連続少女猟奇殺人事件のはれりーまんのレビュー・感想・評価

4.0
事件発生からラストの展開まで、長く退屈な途中経過が続くが、推理小説的な見方をすれば、だいぶ楽しめる。雰囲気は、主役が記者版のTrue Detective。

土地の名士が権力を持ち、経済をしきり、未だ南北戦争の逸話を引きずる田舎町。スマホ社会の現代でも、この古い町を舞台に少しずつ事実を積み重ねることで、"推理小説"感が出ている。最後の最後は、サスペンス·スリラーのフレームで終わるサプライズ。それは、フレームのミスマッチ(そういう展開は無いだろうという意味で)によるサプライズとともに、あの「ママに言わないで」の一言で、実は、動機からすると普通の犯行だったという点で最大のサプライズ。