茶一郎

ザ・クラウン シーズン2の茶一郎のレビュー・感想・評価

ザ・クラウン シーズン2(2017年製作のドラマ)
4.7
女王エリザベス2世の波乱万丈な、やんごとなき日常、政治劇を『クィーン』のピーター・モーガンが描くドラマシリーズ。
 シーズン1は「高貴な昼ドラ」などと呑気な事を言っていましたが、本シーズンはいよいよ地獄。イギリスの政治、世界情勢が直接、夫婦生活に影響を及ぼすエリザベスと夫フィリップの日常的な地獄を、相も変わらず「映画でもこんなに金かけないよ」というレベルの美術・衣装を背景・小道具に映します。

 二つの夫婦が比較されて描かれるケネディ大統領の登場回『親愛なるケネディ夫人』が白眉。
 所詮他人同士、たとえ意思を共有できなかったとしても、「夫婦」という美名の元に行われる支配・被支配の関係を続けなければならない。もはや『ハウス・オブ・カード』、『ゴーン・ガール』いよいよ後期ベルイマン作品かよと思っていたらシーズンの締めがそのままベルイマンの『ファニーとアレクサンデル』で驚きました。

 やはり本シリーズは、表ヅラは豪華絢爛なのに、中身は昼ドラ感覚で楽しめるエンタメのバランス感覚が見事です。