回想シーンでご飯3杯いける

Sense8 センス8 シーズン1の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

Sense8 センス8 シーズン1(2015年製作のドラマ)
4.0
「マトリックス」シリーズで知られるウォシャウスキー姉妹が原案、監督として携わる壮大なSFドラマ。「マトリックス」がシリーズを重ねる毎に筋肉アクション映画になってしまったのとは逆に、本作では地球上の離れた場所にいる他人と感覚を共有できる8人の「感応者」を描いた、哲学的なドラマが軸になっていて、そこにアクションと映像美が味付けとして加わるバランス。ウォシャウスキー姉妹が本当にやりたかった事が見事に作品に投影されている。

Netflixがオリジナル作品に力を入れ始めた時期に製作されたのもポイントで、政治、自己同一性、セクシュアリティ、ジェンダー、宗教といった、それまでのSF作品には無かったテーマを取り入れた点、そして韓国、インド、ケニアを含む8ヵ国で撮影したグローバルな視点を持つ点で、媒体の特性を余すところなくアピールした功績も大きいだろう。

描いている事が突飛過ぎて前半は話の筋を読めないが、世界観を把握できれば、そこからは確実にハマれる。