たわける

眠れる森のたわけるのネタバレレビュー・内容・結末

眠れる森(1998年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

大筋と同時に進んでいく
キムタク、ユースケ、ほんじょさんの話がまたすごい。
中盤、各々がもう誰かに遠慮する事をやめて
ついに自分の幸せを掴もうとした途端、
全てが悲劇として結実する。

カマをかけられ虚脱と共に
この世で生きていく努力をやめる事にしてしまったユースケの自供の一言、
もっとも知りたくない真実を暴いてしまったキムタクが
さらにその言葉を受けた瞬間、
心の堰を切ったものが瞼の下弦に溜まり、
そして流れたたった一筋の涙。
切なさ、虚しさ、やり切れなさそのものが、
形としてこの世にあふれてしまった瞬間。

それまでギリギリのところで
”自分が”保ってきたつもりの、
3人がこの世界に生きてくためのバランスが
完全に崩壊した事を
心が悟ってしまったのを表すかの様で、
タイミングといいもはや演技とは思えない完璧さ。泣
ドラマ史に残るものすごい瞬間だと思います。


幸せを知りたい
幸せにしたい
幸せになりたい
そのためにようやく自分の人生をちょっとだけ歩き始めただけなのに、
らしくない彼らのぎこちない、
けれど微笑ましいその足どりは
簡単にもつれ、立ち上がり方も思い出せなくなってしまった…。


誰かにとってのかけがえのない人が
たくさん失われたのに、
なんてこったとしか言いようがない真実、
そしてラスト。
永遠に忘れられません。

音楽もとても素晴らしいです。

DVD再販してくれえ😭
たわける

たわける