深く期待することなく観始めるも、小気味良いリズム感、笑いを誘う脚本のテンポ、そして今思うと豪華キャストなドラマで、非常に楽しめた。
高慢ちきな人気美人フードプロデューサー沢木いづみ（松雪泰子）、実は世には隠しているが、イタリア人との子どもを持ち、普段は大きなメガネにダサい服、突如会社の意向により沢木いづみとチームを組ませられる、熱血で情に厚い坂巻風太郎（岸谷五朗）、お互いいがみ合いながら、それぞれの筋、生き方、倫理観をぶつけ合いつつも、いつしか惹かれあっていく。
このドラマの良い点は、それぞれの正しさが、それぞれに深く納得できるところ。
実家を捨て、誰にも頼らず仕事に邁進しながら子育てをする沢木の環境、幼い頃に両親を亡くした風太郎が描く家庭像、自身の考えをお互い相手に押し付けるも、それぞれの生きてきた中での正しさがあり、歩み寄っていくさまがとてもよく描けていた。
キャスティングもイメージにピタリとハマる選出で、前提がコメディのため、爽快に笑える演出。この役者陣で面白くないわけはない。
今や主役を張る人たちが脇役にビッシリ並んでいるのも必見。
さらりと観るのにおすすめの作品。
