タキ

青い鳥のタキのネタバレレビュー・内容・結末

青い鳥(1997年製作のドラマ)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

今見ると北から南へロケーションが多くてずいぶんお金がかかってそう。キャストも適材適所で鈴木杏は子役時代から上手い。山田麻衣子は演技はいまひとつだけど雰囲気は抜群にいい。
男に依存して生きていこうとするかほり、1人の男を思い続ける美紀子、2人の生き方と理森との出会いを通して最終的に1人で生きる強さをつかんだ詩織の生き方を対比して描いているのはわかるとしても、女たちみんな柴田理森好きすぎて、まぁトヨエツだもんな!モテるよな!と納得させてしまうぐらいこのドラマの放映時はトヨエツ人気に勢いのある頃だった。
高校中退の女の子が親類縁者頼らずにその後4年間いったいナニやって生きてきたのか悪い想像しかできないし、広務は詩織を養子縁組してるんだから未成年の娘がどこにいるかわからないっていうのはかなり問題。いまこそ迷わず捜索願いだろう!と、リアリティを追求するなら言いたいところだが、童話の『青い鳥』をモチーフにしているのだからこのあたりはファンタジー脳でみることにして…「愛している」が男女間の愛なのか家族愛なのかセリフだけではビミョーなところだ。トヨエツの芝居から演出意図はたぶん男女のほうなのではないかと推測され、倫理上はアウトだなと放送当時も思った記憶がある。ウィキを読むとその後特別編があり、ふたりはサイパンで暮らし娘が産まれていると書いていて、あやうい匙加減がこの作品の魅力だと思っていたのに、うーん…となってしまった。本編のラスト、季節は冬、文鳥が籠の中から飛び立つ。自由にはなったがこの寒空の下果たして生きていけるのか。彼らの人生を垣間見られるラストはここでいいんじゃないかと私は思っている。

BS TBSにて再視聴
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