このレビューはネタバレを含みます
これまででいちばんホラー要素の強いと思われるパートIは言わずもがな、Episode4が出色の出来。ほかにも、館に入っていくシーンは、制作陣の、キングのITへの愛が溢れ出た部分だと思う。
パートIIは最初こそ「長すぎでしょ〜」と思ったが、観はじめればなんていうこともなく、それぞれがそれぞれの思いに決着をつける場面は(やや台詞は多く冗長に感じるところもあったが)これまでのシーズンを思い返させるもので、むしろ短いと感じるほどだった。展開はスピーディで、また皆がそれぞれの場所でひとつになって戦うというのも、この昨今、どうしようもない状況で分断される昨今ではとてもポジティヴに映る。
ただ、マックスとエルの回想はEpisode4がいちばん綺麗で、それを思うとPartIIで2回ほどリフレインするのは屋上屋を架したたものに思えた。まあとはいえ、それも些細なことで、ここまできたら、ラストシーズンを迎えるまえに、S1から観なおさなければならないだろう。ファンにとっては万感のSeason4である。
ところで、ワンのヴェクナになるまでの道や言動はどことなくアナキンを髣髴とさせ、PartIIにおけるエルのヴィジョンを見る→仲間を助けなきゃ！→「行ってもお前には助けられない」→それでも行く、という流れ、決着をつける闘いがくることを見据え、集結して遠くを見つめるラストのカット、どれも『スター・ウォーズ / 帝国の逆襲』的でもある。そう思ってみると、ダスティンの衣装がイウォークに見えてくるし、よくよく思えば、レイアとルークが病院船から銀河を見つめるカットのように思えたものも、構図としてはむしろEpisode 9のレイたちに思えてきて、あれ、かなりスター・ウォーズオマージュ入れているよね？
