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ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン1のTenKasSのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

足掛け3年で見終えた。
7話後半くらいまでなんとか耐えた感じになったがそこから漸くノレた。
2010年代のやり残しを今年はジャンジャン片付けていきたい。

手と水と血のドラマ。
古典的な話運びから分かるように完全に御伽話。ジョン・ヒューズやスティーブン・スピルバーグ、ジョン・カーペンター、スティーブン・キング、大友克洋などのポップカルチャーを参照していきながら、少年の成長やらティーンエイジャーのスクールカーストやら、親のアイデンティティ拡散と集合やら、アイデンティティの形成や自認についてや、親子問題といった極めてパーソナルな問題をキングっぽいSFを絡めてやっていくというザッツ王道。
そのくせ80sネタをぶち込みまくっていて、ネットを使えるであろう(≒Netflixが見られる)世代に全方位射撃という器用さに白けるっちゃ白ける。というかたった8話に足掛け3年かかったのは、完全にこの器用さのせい。
とはいえ、映像作品としての語り方や、物語的掘り下げにおいては、手を繋ぐこと、水というトラウマ、血という繋がりがモチーフとしてうまく機能していて上手だし、ラストがしっかり盛り上がり、全編ボーイミーツガールであり、クリフハンガーも欠かさないので、こりゃ流行るわけですよと納得。
続きも古典なのかそれとも…という点で大変気になる。


イレブンが研究所暮らししかしていないのに、一般化された女性的な願望としての「綺麗になりたい」というのを通ってから、ウィッグを一度付け直そうとして捨てるシーンがよい。
その後のまだ綺麗?と聴き直すシーンもラストのキスも含めてものすごく古典。徹底的過ぎて怖い。
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