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踊る大捜査線のakのレビュー・感想・評価

踊る大捜査線(1997年製作のドラマ)
2.6
この作品を象徴する言葉として「正しいことをしたければ偉くなれ」が挙げられるだろう。作品内は現実のように縦割り社会であり、所轄と本部の対比がされている。所轄と本部の情報格差は青島が刺された回で最も感じた。その後、室井はキャリアとノンキャリアの確執に悩まされるが、最後は青島の檄を受けて、内部から変えることを決心する。それが最終回、室井が階段の上に、青島が階段の下に向かっていくシーンで物語っていた。

被害者のその後をケアすることは刑事ドラマでは初めて見たような気がする。事件は犯人を見つけて、ピッタリと終わるわけではないので現実的には重要なことだろう。また、刑事の心の傷もフォーカスされていた。事件というのは関わった人の心に影を落とすものなのであろう。リアリティーを求めるならここのフォローは必須な気がする。

意外だったのは青島が合理的な人間だという点だ。IT系の出身だから、プロファイリングに抵抗がないところは驚いた。また、裏社会や新聞と繋がったり、会社に潜入したりと純白でないところも想像外であった。
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