ikumura

協奏曲のikumuraのレビュー・感想・評価

協奏曲(1996年製作のドラマ)
3.4
【田村正和を吸ったキムタク】
TVerでたまたま見かけて気になり、第一話をつけてみたら
鎌倉の海岸で設計の真似事してるワナビー建築家のキムタクの視界に突如現れる、田村正和の頭!
なんとタキシードを着たまま泳いで上陸、、
という衝撃的な冒頭。
そんなキムタクの彼女はちょっと不思議ちゃんの宮沢りえ。

どうも第一話以降は2週間ごとに3話ずつ更新されるらしく、
タイミング的に次は第5話から見るしかなかったのだが、
キムタクと田村正和の間を揺れ動く宮沢りえにイライラしつつも、
この時代のキムタクがある意味圧倒される俳優って田村正和くらいしかいないよなあ、、
と思った。
イライラさせるのは宮沢りえだけじゃなくキムタクの役もで、
才能はあるが型破りで礼儀知らず、純粋だから許してやって、
みたいなキャラ作りっていまだとあんま許されないような。。
少なくともこういう形では。
それだけバブルの名残りで日本社会にも余裕があったのかなあ。
有名建築家の田村正和は第一話から宮沢りえをヘリコプターデートに誘ってるし(笑)

まあ二人がイライラさせるだけに、田村正和の大人ぶりと美学が際立つ。
世間の都合にまみれてしまい、初心を失って、やがて落ちぶれていくんだけど、
それでも生き様がカッコいいよ、、
めちゃくちゃセリフ噛むしやっば大根だなあと初めは思っていたけど、
田村正和しか出せない色気がある。

そしてだんだん田村正和の色気と佇まいをキムタクも吸い取って、
最終回ではほぼシンクロしてるの笑えた(笑)
こうして、「なにやってもキムタク」なキムタクになっていったんだな〜
というのが実感できる意味でも興味深い作品。
(役についてはくさしてるけど、キムタクのことは個人的にわりと好きです)
宮沢りえも、この時期の女優としてのイメージがあまりなかったけど、
なかなかの熱演だった。

あと、木村佳乃がデビューしたてでイメージと違っててビックリ。
なんか健康的な感じ(その後が不健康というわけではないけど)で、この頃も魅力的なだなと。
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