夫に先立たれ、３人のそれぞれ個性の違う息子を持つ、少々だらしなく、がさつな春子（田中美佐子）と、妻に逃げられ、気の強いひとり娘を持つ野田（赤井英和）の、結婚までの経緯がコメディータッチで軽快に展開するドタバタホームドラマ。
王道なよくある内容の物語だが、キャスティングが個人的にツボで、楽しく観た。
田中美佐子の飾らない演技が非常に良い。
コメディーもシリアスも抜群にうまいので大好きな女優。
このドラマはそれぞれの環境を思えば思いっきり不幸な空気を纏わせることもできるが、底抜けに明るく、貧乏だろうが、酷い目に合おうが、まるっと笑いに転じていて、爽快な気分で見ることができる。
個人的には最終回が大変良かった。
結婚式の始まりから終わりまでが描かれるのだが、大変あたたかくて感動的な良い結婚式なのだ。
誰かの結婚式に参列した際に感じる感動をまさかドラマで与えてもらえるなんて、まるで自分がそこに参列したような気にさせられる。
また、このドラマの代名詞とも言えるような岡本真夜の「TOMMOROW」、聴くだけでハッピーな気持ちになる。
キャストにより「人間・失格」を想起させたが、完全なるハッピーなドラマであったため、なんだか救われたような心地がした。
