ShoMuroya

NIGHT HEADのShoMuroyaのレビュー・感想・評価

NIGHT HEAD(1992年製作のドラマ)
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研究所から逃げ出した超能力者兄弟が、人間社会でアイデンティティを模索しながら運命と向きあうTVシリーズ。『世にも奇妙な物語』の一篇「常識酒場」をベースにした連ドラ。

サイコキネシスの兄・霧原直人には豊川悦司。当時と今とで雰囲気がほとんど変わらず、トヨエツとして完成している。リーディング能力を持つ弟・直也は、今のようなマッチョではなく「フェミ男」と呼ばれていた頃の武田真治。

深夜ドラマのため超能力の描写に派手さはない。触れた相手の意識が見える直也のリーディング能力は、編集で対応できる低予算の映像作品向きな能力。

謎が謎を呼ぶつくりは、『ツイン・ピークス』に『エヴァ』、『ケイゾク』と当時の流行り。ザラついたビデオ映像やビデオ画質は不穏な空気を醸成する。カラコレしたデジタル映像では再現できない空気感。

2人の前には様々な人物が立ちはだかるが、中でも印象深いのが松重豊と六平直政。松重豊は井の頭五郎と同一人物とは思えない不気味さ。六平直政は優生思想を持つ超能力者役で、巨体とギョロ目で2人を追い詰める。

そして全篇通して名前が出るものの、1回しか登場しない研究所の所長・御厨。映画監督の藤田敏八の独特な佇まいがマッチしていた。