モモモ

ゲーム・オブ・スローンズ 第一章:七王国戦記のモモモのレビュー・感想・評価

4.2
今更ながらの初鑑賞。
話数を重ねる毎に「ああ…確かに面白いな…」が高まっていき、リアルタイムではなく一気に消化する今の環境が惜しいと後悔してしまった。
世界観、人物設定を丁寧に展開していくのでスロースタートな作品なのだがそれが良い。ラストに向けて高まっていく構造こそドラマの醍醐味。
小物だと軽視していた存在が思わぬ破滅をもたらす存在となり、うら若く中身の無い者が鋭い強さを見せる変貌を垣間見せ、誇りを捨ててまで大切な存在を守ろうとした者が全てを踏みにじられ無残に死んでいく。単純な言い方だが人間ドラマが本当に面白いの何の…。
アクションや合戦シーンが10話を通して観ても物凄い少ないのだが前哨戦と言うかシーズン1は助走を意図して敢えて戦闘を描かない事を意識して作っている様に感じるので余り気にはならなかった。(予算の問題もあるだろうし)
逆に「いよいよ戦争だぜ!!」と期待を上げておいて「子鬼さんが気絶してる間に終わりました」という演出で省略したのには唸らされた。
キャラクター性を活かして、尚且つ予算の問題もクリアする。これこそ一流の演出ですね…。
亡き愛する者を焼く炎の中でその魂を継ぐ様に産まれるドラゴン、最後の瞬間に娘を探すが見つける事が出来ない無情、こんな名シーンがまだまだ続くと思うと期待が高まり続ける。
(本作をキッカケに世に出たのだろうが)今となっては主演級の面々が顔を揃えているのに誰がどうなってしまうのかまるで予測が付かないこの感覚は久し振りだ。
ショーン・ビーンが主演…!?と言う事は…!?というある種のお約束さえ手玉に取られた気がする。
現時点での僕のお気に入りは子鬼さんです。生きてくれ、子鬼さん…!!!
3つの主軸で物語を構成しているのにシーズン1では全く交わる事が無い。それなのに面白い。
こんなの続きを観るしか無いじゃないですか…!!
モモモ

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