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ゲーム・オブ・スローンズ 第五章: 竜との舞踏のTenKasSのレビュー・感想・評価

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伝統、慣例といった既得権益や古くからある宗教の価値観や復讐の念に囚われた人たちが、進歩的な思想をもつ為政者やリーダーの行く手を阻む。
ジョン・スノウ、デナーリス・ターガリエンの2人の進歩的なリーダー。
ジョンにしろ、デナーリスにしろやりたいことは人権主義。
ジョンは[壁の向こうの民=難民問題]を担当。
デナーリスは[奴隷解放]と[それを阻むハーピーの息子たち=テロリズム]を担当。
しかしジョンもデナーリスも差別や伝統に阻まれる。進歩的な価値観は浸透するのに根気がいる。ここでもアメリカが抱える問題が参照されている。というとドラゴンは指輪物語でいうところの指輪、すなわち核兵器か。

サーセイ・ラニスターという行動原理が子供を守り、権力も守りたいという歪な太后がシーズン5では猛威を振るうと思っていたらそうでもなかった。
こいつは完全に自滅なのだが一応庇うのなら誰を愛するかということ。近親相姦はあれ程までの恥を耐えるまでなのかということ。
要人をキングズランディングから次々に派遣して息子を盾にした傀儡政治を図るものの、自ら登用したハイスパロー(突然のジョナサン・プライス)にタイレル家もろともしてやられた模様。酒で誤魔化しているだけで割と頭がきれると思っていたが、前もロラス・タイレルと結婚させられそうになってたので、タイウィンの言っていた通り本当に賢くないのかもしれない。
ジェイミーを愛したばっかりに恨みばかりが募る可哀想な人である。結局ミアセラも死んでしまったのも遠回しにサーセイが原因ではある。
愛する人は選べない…うーん…。
冬が来るってのに、悠長ですねー(棒読み
マウンテンが完全にサイボーグ化していた。

デナーリス周りの男の愚かさが半端ではない。グレイワームもモーモントもダーリオもアイドルの追っかけにしか見えん。

ドーンの為政者が決闘裁判に立候補して死んだオベリンの復讐をしない決断をしたにも関わらず、それを阻んだタイレル家の女たち。男性的でしかないその強さがシーズン6ではドーンに何をもたらすかが怖い。ラニスターは借りを返すぞ…。
しかし彼女の言った「非難されることは時代によって違う」という文言。これは刺さった。そもそも罪というものがこの世に存在するのだろうか…
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