papipupepokori

ゲーム・オブ・スローンズ 第五章: 竜との舞踏のpapipupepokoriのレビュー・感想・評価

4.8
中世ヨーロッパに似た架空の世界を舞台に、王座をめぐる陰謀劇や壮大な冒険譚を綴る大河ドラマ。

ゲースロ2周目、いよいよS5。ここまで来ると、もう文句なしに毎話面白い。S4と比べて話の進み具合がテンポアップして、各キャラクターを取り巻く状況がどんどん変わる。これくらいの展開の速さが好みだ。初見時、完全にハマったのもS5だったなあ。

誰かと誰かが出会ったり別れたりすることで物語が合流、分岐するのが群像劇の大きな魅力の一つだと思うんだけど、S5には大きな出会い(合流)がある。ティリオンとデナーリスだ。
王都で王侯貴族ら相手に陰謀と策略の戦いを繰り広げていたティリオンと、はるか遠く離れた異国でドラゴンの武力でもってのし上がっていったデナーリス。真逆の2人が邂逅し、2つの物語がつながった瞬間はぞわぞわした。

好きなエピソード。
E9「竜の舞踏」。初見時、このエピソードでゲーム・オブ・スローンズに完全にハマった。生贄火あぶりのおぞましさにもぞくぞくしたけど、圧巻はやっぱりラストの闘技場での反乱→絶体絶命→ドラゴン大脱出の流れ。
2周目の今回にして気づいたんだけど、このシーンの何が良いって、ティリオンの表情ですね。ピーター・ディンクレイジが素晴らしい。そういえばティリオンだけ、間近でドラゴンの圧倒的な力を目撃するのが初めてなんだよね。なので驚きや畏怖が大きく出ることに無理がないし、彼の反応によってドラゴンの凄みがより伝わってくる。
最後、去っていくドラゴンと女王を見送るティリオンは、畏敬のような悟りのような眼をしていて、神話的存在を目撃した人間の姿。デナーリス側ではなく、佇むティリオンの表情のアップで終わるE9は、だからさすがだ。
で、そんなE9を目撃して初見時のわたしも震えたのだった。とんでもないものを見ているのかもしれない、って。
E9大好きだ。
papipupepokori

papipupepokori