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ゲーム・オブ・スローンズ 最終章のNNSのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

5話のデナーリスによる王都大虐殺で大きな混乱を齎した本作だけど、最終話で意外なくらいに綺麗にまとまって良かったのではないでしょうか。

ていうかデナーリスとサーセイの二大狂王が亡くなってしまえば、あとは争いを望んでいない平和主義たちしかいなくて(争いが好きな人間はみんな争いで死んだし…)話し合いで円満に解決したので良かったじゃん、といった感じだ。

灰色の蛆虫くんまでおとなしく権力者の決定に従ってたのも意外だったけど、ドラゴンもアンサリードも、本当は彼ら自身が闘いを望んでいたわけじゃなく、あくまでデナーリスの意思に従っていただけなんですよね。
アンサリードたちも皮肉なことにデナーリスから解放されて、故郷でやっとただの人間に戻れるんだろうな。

ヴァリス公だけは惜しいけど、ティリオンやブライエニーみたいな善人たちが生き残って良かった。

ところでこの物語の結論として、愚かな人間が統率する時代は終わり、超常的な能力を持った〝神聖な存在〟が支配者になるってことで、随分と宗教的な物語だったんじゃないかと改めて思いました。

民主的に合議で決められたはじめての支配者であり、また身体に障害を持ち、世継ぎも出来ない存在のブランが支配者になる…って一見人間たちが進歩した結果のように思えるけど、結局三つ目の鴉の掌で転がされてただけなんじゃないかな?と…
むしろ最初の人々(ターガリエン)vs森の子ら(三つ目の鴉)たちの闘いの駒に人間たちが巻き込まれ、結局人類の支配権が後者に移っただけのような。
だってブランの次代の支配者だって、結局三つ目の鴉の後任になりそうだし。
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